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犬猿
「おい、お客だってよ…。」

「はい。……どこに行けば…。」

「客が来たんだから応接室だろ。」

「おーせつしつ…?」

「もう!イライラするな!来いよ、鈍臭ノロマ。」

ユタは足早に案内した。
凄く怒っている。
申し訳なく付いて行くとしばらく歩いて止まった。

「ここだよ鈍臭ノロマ。」

「あ、ありがとうございます。」

まだプリプリと怒っている。
気にはしたけど客人の方が気になってドアを開けた。

「…遅かったな。」

「ごめんなさい……ニチカさん!」

「脱走したって、本当だったんだね。やったじゃんw」

「はい。」

「これからよろしくね☆」

「はい。……ぇ?」

さっきカノンと話していて、たった今移住を決めたらしい。
忍者を脅かしたその腕前を見込んだ奴の所に世話になる。
どうせ見付からない探し物の旅だし、暇だからとすんなり受け入れた。

「ユタ、ニチカを案内しろ。」

「はい!」

「………待って下さい!」

一同、大きな声に驚いた。
ミチルの顔は真っ赤になる。

「僕が…案内したいです。……ダメですか?」

「いいだろう。」

「カノン様!」

「逆らうか?」

冷たい眼は言葉より深くを語る。
この出来事が火種となり、ミチルとユタの関係はどんどん悪くなっていった。
自分がここに居るきっかけのニチカと歩けることが嬉しい。
張り切って案内した。

「ここです。」

「ありがと。なんかイキイキしてるねw」

「そうですか…?/////」

「お互い頑張ろwじゃあ。」

ミチルは嬉しかった。
その旨をカノンに伝えると褒めて貰えたが、大きな反感を買ってしまう。

「明日の予定は?」

「あ…すぐに調べて「カノン様!明日は特に何もありません。なのでいつものホリデープランの準備はオッケイです!」

「そうか、明日はユタに任せる。いいな?」

「はい!」

いつもの……いつものなんてミチルには分からなかった。
冷たい差を真に受ける。
自分の部屋があるなら今すぐ布団に包まりたいが、空き部屋も建設予定もなくカノンの部屋にお邪魔させてもらっていた。

「カ…カノン様、ちょっと…失礼します。」

「あぁ。…?」

ミチルはカノンの部屋を出た。

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あきゅろす。
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