□苛々の理由 「千冬の帰り遅くない?」 「どっかの男とできちゃってんじゃ 「阿伏兎、殺しちゃうぞ?」 すいません」 千冬の帰りが遅い。昨日の夜「江戸の調査に行く」とか言って出て行ったのに、今はもう夕暮れ時だ。 「団長ー、心配しなくても、千冬の腕なら大抵のやつらにゃ負けませんよ」 「わかってるよ」 なんたって千冬は俺が気に入った女だから、強さは保証する。でも、 「もし千冬に絡んだ男が居たら、殺してやるよ♪」 「はあー、笑顔で言うセリフですかい、そりゃあ」 そのとき、パタパタと足音が聞こえた。 ―ぱたぱた バンッ 『神威ーっ』 千冬が勢いよくドアを開けて部屋に入ってきた。 「勢いいいね♪そんなに俺に会いたかったのかい?」 『もういいって!てかそれよりさっすごい怖い奴いたの!!』 相変わらず冷たいなあ。まあそんなところもいいんだけど。 「お前が怖いなんて珍しいなあ。地球産か?」 『うんっ!すっごいSっぽい人』 「「…S?」」 阿伏兎と俺の動きが止まった。 「おっお前っ何かされたのか!?」 「俺の千冬相手に羞恥プレイなんて、おもしろいことしてくれるね」 『(神威の笑顔がむっさくさ黒いんですけどーッッ;)違うよ!何もされてない。ただ話しただけ』 なーんだ。もし何かされてたら殺しちゃうところだったよ。でも、その男と千冬が話したなんて、苛々するなあ。 『戦ってはないんだけど、強そうだった』 「ふーん。千冬がそこまで言うなんて…闘ってみたいな♪」 苛々の理由 「はやく潰してやりたいなw」 「(団長が嫉妬するとは…)」 ―――――――― 神威と阿伏兎がぶっ壊れ祭り ← [戻る] |