君と二人で高みの見物
3
その後、授業は順調に進んだ。桜は毎時間当てられていたが、さすが王道というべきか…とても頭が良くて、難しい問題も楽々と解いていた。
そして昼休み。だいたいの生徒は食堂へ行く。だから俺たちも食堂へと続く道を歩いていた。ちなみにメンバーは俺と桜の他にクラスメイトの佐藤と浅原が一緒だ。
佐藤はスポーツマンって感じで、浅原はモロ不良って感じ。真逆の二人だが、美形という点では同じだ。
タイプは逆だが気が合うのでいつも何かするときは、だいたい一緒にいる。
そして昨日、桜が食堂へ一緒に行った人は浅原らしい。何でも同室者だとか。
「桜、校舎の方の食堂は初めてだろ?寮の食堂よりも校舎の方が大きいんだよ」
桜が昨日、生徒会と接触したのは寮の食堂だと聞いていたから、校舎は初めてなはずだ。
「えっ!?あれよりももっと大きいのか!?」
「うん。まぁシステムは寮の方と同じだけどね」
システムとは、例のタッチパネルとカードキーを使うアレだ。
そんなこんなで話しながら歩いていると(ちゃんと佐藤も浅原も喋ってたよー)、食堂の扉の前へとたどり着いた。
「じゃあ開けるよー」
「お、おうっ!」
なぜわざわざ扉を開けることを言うのか、そのことについて聞いてこない桜はおそらく知っているんだろう。
この先、何が起こるのかが。
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