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君と二人で高みの見物
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はるばるこの学園にやってきた王道編入生の名前は、南林桜(ミナミバヤシ サクラ)。美形それも美少女寄りだが、惜しいことに変装はしてない。それでも俺にとっては極上の編入生だった。

なぜなら王道をまっしぐらに突き進み、生徒会メンバーを全員コンプリートしたからだ。

まずは案内に来た副会長の作り笑いに気付き、指摘した後副会長にキスをぶちかまされ、食堂ではメンバー全員と対面し、双子会計を見分けて気に入られ、無口で“何これ日本語喋ってるんですか?”的な、単語しか話さない書記の言葉を理解し懐かれ、とどめには生徒会長の「お前を俺のセフレにしてやる」宣言にキレ、蹴りを入れた後、会長に気に入られキスをされていた。

ちなみに南林…長いから南チャンでいいや!

えっと、南チャンは2年生。俺と同じ年です。ついでに言うと同じクラス。

そして今、俺の目の前にいます。なぜなら俺の前の席に来たから。ちなみに今は休み時間。

「よろしくっ!さっきも自己紹介したけど南林桜、桜って呼んで」

南チャンから桜に変わりましたー。

「分かった、桜。俺は百地アスマ。モモでいーよー」

基本、俺は名前よりもモモって呼ばれることの方が多い。

そして、別に俺は目立ったって構わないから、こんなにも目立ちまくってる桜と一緒にいても別にいい。

むしろ、生徒会を近くで観察できるんだからお得だ。

俺はおそらく生徒会の連中に近づいても親衛隊の制裁は受けない。

俺自身、顔がいいからっていうのもあるんだけど、それ以上に大きな理由がある。

でもそれは後程。

「桜、そろそろ一時間目が始まる。前向け」
「はいはーい」



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