ARMORED CORE 〜これが俺の生きる道〜
八
荒れた大地、その中心に自重する事無く佇む巨大なクレーター。
墜落機処理の依頼を受けた俺は、その任務を遂行すべくクレーターへと向かっていた。
ベダルを踏んで軽くブーストし、山を飛び越え、クレーター中心部を遠視カメラで確認してみる。
墜落機らしき残骸がある、…がその周辺では既に敵であろうMT部隊が展開していた。
機数は全部で五機、目標のみ破壊して帰還してもいい程度だが…
その何れにも機体にロケット砲が搭載されている、破壊処理をしているうちに榴弾の嵐で即死してしまうかもしれない。
…全機撃破しておくか。
そう思い、ブーストで急接近。
右手のトリガーを引き、突撃砲で敵を掃射する。
『撃て!撃ちまくれ!!』
『う、うわぁぁぁっ!!来るな来るなぁぁぁぁっ』
銃口が火を噴き、無数の弾丸が敵の装甲を食い破る、俺は常に敵の背後に回りロックオンされないよう立ち回った。
『敵は何処へ行った!?』
『なんて速さだ…化け物が!!』
少々敵の機動力が高いが所詮その程度、銃弾の洗礼を浴びせるだけであっと言う間に全滅した。
『弾倉に誘爆し…ぎぁぁぁぁッ!?』
『ぐぁ…に…げ…』
敵MTの残骸が辺りに転がる、敵の血が残骸から流れ出している様だが気にしないことにした。
「さて…さっさと破壊するか」
そう思い、ブレードで焼き切るべく左手のトリガーを握り締める、
レーザーブレードが展開され、墜落機の機関部を突き刺す…
『砲撃、来ます』
「!!」
まだ敵が居たか!?バックステップで何とか砲撃を振り切る。
その間にレーダー展開、周辺の熱源反応を探り出す…あった。
…真後ろだ。
「…同業者…か」
戦車の様な脚部、重厚な胴体パーツ、腕部と両肩に搭載された高火力武器…
『データ照合…ランカーAC、神威Mk-17です』
…秘匿通信が入った
『こんにちは、見知らぬ同業者。命令よ、死んで?』
そう言い終わらぬ間に、戦いの幕が切って落とされた……上等だ。
俺を満たす器か否か、…精々足掻け。
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