ARMORED CORE 〜これが俺の生きる道〜
六
結局、瑞穂の独断により半強制的に彼女の家に御呼ばれする事となった、気は乗らないがまともな飯にありつける
可能性が高かったので大人しく着いて行くことに。
俺が彼女の車に乗り込むと同時に瑞穂が車輌の無線を掴み周波数を調節し始める、
雑音混じりに通信回線が開かれると瑞希が報告を開始した。
部隊の被害状況や強盗グループの詳細等を詳細に伝える姿はさながら熟練された刑事の様だ、
「こちらα-1、諸事情によりこのまま直帰します、許可を」
『許可する』
一度署に向かうものと思っていたがまさかの直帰を要求、そしてそれはすんなりと受諾された、
本当にいいのか保安部?
色々と突っ込みたい所ではあるが無理矢理自分を納得させ端から何も言わない事にした、
恐らく彼女の性格からして言うだけ無駄だろう。
そうして溜め息を付きつつドアに肘をかけた、窓から外を眺める、
時間帯的に昼食時なのだろう、ビル街には労働者達がわらわらと溢れかえっていた、
そんな彼等を暫く眺める。
労働、労働、労働・・・その二文字が俺の脳裏を過ぎる、が働いたら負けかなと思う俺なのであった。
小一時間程車に揺られ、ようやく瑞穂の家に到着した。
クーラーの効いた車内から灼熱地獄に放り出される、と思ってしまう位外は暑かった。
其処はちょっとした一軒家で、ガレージが少し大きめに作られている、
はて?と疑問に思った俺だが、その答えは直ぐに理解することになった、
シャッターが開く、車を停める、横に視界をずらすと其処には青い巨大な戦車が一両、ガレージに佇んでいた、
いや戦車という表現は語弊があるだろう、砲塔部分はまるで人間の上半身を模している様であり、
両腕には大型の砲弾を発射するものと思われる砲身が載せられていた。
人型兵器"ARMORED CORE"最強の兵器の代名詞でもあるソレが其処にはあった。
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