P.
オワリのハジマリ
遠い記憶から呼び覚ます
躍動を秘めた言葉を探して
この動かない手に熱を宿す
幽かに見えたあの光をとてつもなくまぶしく感じたのは
まだ終わっていないこれからが
確かに存在しているからだ
弱さに壊された人形たちは
舞い落ちる羽を自ら空へと飛ばす
緩んだ糸を小指にからめながら
手繰り寄せようとして残した痕を見つめても何も見えない
頬に流れるはずの涙は
この傷のようにただにじむだけ
抉り取った奥がうずき始めた
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