P.
開ける道
蓋をした鍋の底に本当の気持ちがあったよ
君の前に出せたならよかったのにな
勝手な思い込みかもしれないけれど
どうか気づかないでいて
嘘はつけないから
目をそらしたい
でも
少しでも力になりたくて
余計に作った手料理
お裾分けくらいいいですか
夕日が赤く染め上げた
この部屋にはもう戻れない
君との思い出なんてわずかなことしかなかったけれど
過ごした日々は宝物
わたしの胸の中だけにしまっておいてもいいかな
ただゆっくりと流れる時間が愛しくて
泣きそうになる
きっと見つかる何かがある
名前はまだつけない
それが次のわたしの道
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