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Novel
★10*08+06(08*06要素有り)【飴玉媚薬発明】↓ハメ撮り の派生
哉一の【ハメ撮り】の派生話。哉太が使った飴玉を作ったのが実は琥太郎だったら!?という妄想。
真空さんにネタを頂きました!
郁は巻き添え食らった完全なる被害者←



















安っぽい漫画にでも出てきそうな"媚薬入りの飴"を遊び心で作ってしまい、琥太郎は机の上に飴を並べて唸っていた。
作ってみたはいいが……どう消費するか…。
数にして二十は下らない。何と無く捨てるには惜しい…、しかし、かといってこんなに大量のアダルティな食べ物をさっさと消費できる程、琥太郎は軽い人間でもなかった。作るなら数個に留めておくべきだったなと肩を竦めながら、袋の端を摘んで光に透かす。身体に害は無い筈であるから、後で直獅にでも試してみるか、と飴の小袋を指で弄った。












「琥太郎センセー!」


放課後、勢い良く扉が開き直獅と郁の二人が保健室に入ってきた。ベッドで眠っていた琥太郎は直獅の声に目を覚ますと、アイマスクを押し上げて寝ぼけた眼で二人を見遣る。適当に抜き取ったせいでアイマスクのゴムが髪の毛を乱すが、二三手櫛を通すとさらりと元に戻った。


「……なんだ、郁もいるのか」


「なに、不満なの?」


「あぁ」


「えっ、ちょ…即答!?」


「あっはっは!琥太郎センセは寝ぼけてるんだな!」


「まったく…」


「……ああそうだ、直獅。机の上の飴を持ってきてくれ」


机の上に散乱した飴を見、琥太にぃってそんなに飴好きだったっけ?と郁が苦笑する。快く返事をした直獅が適当に二つの飴を持ってくると、琥太郎は彼にベッドに上がるよう布団を軽く叩いた。


「えー…琥太にぃ、僕がいる事忘れてない?」


琥太郎と直獅の関係を知っている郁は、自分を差し置いて二人で"始める"のではないかと釘を刺す。しかし琥太郎が「お前も来い」と手招きした為、郁は疑問符を浮かべた。取り敢えず、隣のベッドに腰掛ける。


「直獅、その飴を舐めてみろ」


「? なんだ、琥太郎センセが舐めるんじゃないのか?」


「ああ、あと郁。お前もついでに舐めろ」


「えぇーっ?なんか嫌な予感しかしないのは気のせい?」


「おぉ!普通に美味いぞこの飴。べっこうあめみたいな感じだな。
水嶋、折角だし貰っておけって!ほら!」


パシッと飴を投げ、直獅は飴玉で頬を膨らませながら子供のように笑った。直獅に甘いところのある郁は、ぶつくさと文句を言いながらも袋を開け、中の飴を口に放る。恐る恐る飴に舌を這わせてみると、成る程直獅が言う通りべっこうあめのような懐かしい味わいがする。


「ん…確かに美味しいや」


唾液と熱で少しずつ溶け出す甘露に、警戒心が和らいでいく。度々保健室に来ては怠けている郁であるが、実習期間中は休まる暇もなく慌ただしい日常を送っていたのだ。明日の授業の内容を考える為に夜中まで起きている事が殆どで、このようにゆっくりと脳に糖分を補う余裕もなかった。染み入るような甘みにふ…、と吐息を吐く。だが琥太郎が観察するような目で二人を見つめているのが気になり、声をかけようとした…その時だった。


「ぁ……ッ、!?」


ぞくり、と身体が疼き、思わず声が漏れる。驚き、身じろいだだけで下半身に熱が集まる。
な、なに…これ!?
郁が自身の身体の変化に驚愕し慌てて直獅を見ると彼も同様に目を丸くしており、はめられた、と琥太郎を睨みつけた。


「琥太…にぃ……!まさか今の飴って…ッ」


「ん、作ってみたんだよ」


「作ってみた、って!僕達で実験したの…っ!?」


郁は拳を握り締め語気を強めるが、その声はどこか弱々しい。


「…あっ、からだ……熱、い…」


「っ、もう……最低だよ琥太にぃ…!」


気丈に振る舞う郁だが、対する直獅はすっかり媚薬に犯され目を潤ませていた。ベッドにへたり込むと、薄く開いた唇から甘い呼吸を繰り返す。頭のどこかで、気をしっかり持てと理性が警笛を鳴らすも、目の前に琥太郎がいる状況では、その警報も劣情に押し潰されてしまう。最近身体を合わせる機会が無かった為、それが一層直獅を焚き付けた。ちらりと横を見ると、郁が苦々しげな、しかしどこかとろけた表情で歯を食いしばっているのが視界に入る。郁が見ているというのに、直獅はどうしても自分を抑えられそうになかった。


「こたろ…センセ……っ」


琥太郎に比べると小さな手が、彼の白衣に伸びる。そして緩慢な動きで琥太郎に躙り寄ると(上目遣いで、ある種誘っているようにも見える)、切なげに眉根を寄せた。


「…郁、媚薬って凄いんだな」


「はあっ?…なに、もう……意味わかんないんだけど…!?」


「いや、…お前が側にいるのにこんなに積極的になるなんてな」


「琥太郎センセ…なに水嶋見てニヤけてん、だよ……っ ん、ん……」


「っこら、直獅…!届いてないぞ」


直獅は琥太郎が郁を見て顔を緩めていると勘違いしたのか、やや不満そうに白衣を引っ張った。そして彼の唇にキスをしようとしたのだろうが、背が低い事と上手く力が入らない事とで琥太郎の顎や首筋に唇を触れさせるに留まってしまう。


「まったく……お前は唇にキスもできないのか?」


琥太郎はそれを愛しく思いながら、直獅を抱き寄せて唇にキスを落とす。鼻から抜けるような声を漏らし、直獅は琥太郎の首に腕を回して自ら唇を開いた。舌が触れ合うだけで普段以上に声が震え、耳を撫でられてはたまらずにぞくぞくと身体が痺れる。


「ひっ、ぁ…んんっ 琥太郎センセ…耳、や…だぁ……ッ」


「ん〜…触るのは嫌か?それじゃあ…」


「んぁあ!馬、鹿…っ、舌……舌いれたらぁっ、も…… ぁ、あ…んんっ」


唇から頬、頬から耳へと唇を這わせ、ほんのりと朱が差す耳朶を甘く噛み熱い舌を捩込む。わざと音を立てて耳を攻められ、直獅は郁がいる事も忘れて琥太郎に縋った。未だキスしかしていないというのに呼吸を荒くする直獅を見て、郁は不本意にもずく、と下腹部が疼いてしまう。ごまかそうと膝をすり合わせるが、それは逆に切なさを増幅させるように郁を追い詰めていった。


「く…っ、ぅ……!」


「なんだ、郁。直獅にあてられたか?」


「五月蝿い…っ、……はぁ…っ…ん、ん……!」


「ぁ……、…水…嶋…」


琥太郎の胸に顔を埋め、背中を弱く掴んでいた直獅が顔を上げる。郁は初めて見るその淫靡な表情に、図らずも心臓が跳ね上がった。


「直獅、郁が辛そうにしてるぞ?……見ててやるから、お前が郁を楽にしてやれ」


「っはぁ!?ちょっと琥太にぃ…何馬鹿なコト、…うぅ……言ってるの…ッ」


「…ん」


「陽日先生も頷かないで下さいっ!………って、ちょっと…本気…ですか…っ?」


直獅は琥太郎のベッドから降りると、熱に浮された表情をふにゃりと綻ばせる。そして思わず引け腰になる郁をベッドに押し倒してしまうと、見たこともないような妖艶な笑みを浮かべた。そして郁の手を掴み、琥太郎とのキスに濡れた唇に郁の指先を触れさせると、郁はらしくもなくびくりと身体を跳ねさせてしまった。


「ゃ…っ、あ……はるき、先生…!駄目ですって…ッ」


「水嶋…身体辛いだろ?一緒に………イこうぜ…?」


「はる…っ、うぁ!ぁ……やめ…っ」


指をくわえられ、郁の声からいよいよ余裕がなくなっていく。琥太郎に目を遣ると、どこか楽しそうに自分達を見てくる彼が見れた。まんまと琥太郎の手の上で踊らされ、挙句あの直獅に上を取られるという事態に、郁は悔しそうに表情を歪めた。


「琥太、にぃ……っ!後で覚悟してよね…!」



















「すんませーん!さっき俺が寝てたベッドにボールペン落ちてなかっ…………え゙」


「おぉ、七海どうした?もう18時だぞ」


「いや…あの……どうした?は俺の台詞…
なんで直獅センセと水嶋先生がこんな、…えぇ!?」


「…忘れ物ってこれか?」


「あっ、それそれ!ありがとう星月先……じゃなくて!」


「忙しい奴だな。…ああ、ついでだからお前にコレをやる」


「……飴?」


「遊びで作ってみたが、郁も気を失う程度には結構強力らしいからな…。まあ気をつけて試しなさい」


「え、強力?…まさか……二人があーなってるのって……。…えぇー…マジかよ…
…あ、でもありがたいかも。」


「なんだ、使う相手がいるのか?じゃあ十個くらい持っていけ」


「よっしゃー!サンキュー星月先生!」














そして一樹の悪夢へ…











end











2012.9.30

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あきゅろす。
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