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復活
2話
幼馴染の君は 2話

俺には小さい頃からずっと一緒だった女の子がいる。女の子の名前は鈴木咲。気がつけばいつも俺たちは一緒で。何をするにしても咲ちゃんと一緒じゃなきゃ嫌だった。昔から泣き虫だった俺を咲ちゃんが守ってくれて、共に成長してきた。でも最近、優しくて明るかった幼馴染の咲ちゃんは変わった。明るくて皆を元気にして笑わせてたのに。表情が豊かで笑顔をいつも浮かべてたのに。

咲ちゃんは変わった。変わってしまった。

前よりも笑顔が減った。話す回数も減った。学校をサボるようになった。友達が減った。あんなにもコロコロと変わってた表情も減った。無表情が増えた。俺と、一緒にいるのが減った。俺も変わった。リボーンっていう赤ん坊の家庭教師が来て、ボンゴレの次期ボス候補に選ばれちゃって、ダメツナって呼ばれなくなって、獄寺くんと山本という仲間ができて、前よりも学校に通うのが楽しくなった。笑わなくなった咲ちゃんはクラスから孤立していって、話さなくなった咲ちゃんは、悪い噂を流されてた。悲しかった。咲ちゃんが優しかったのを俺が一番知ってたから。小さい時に咲ちゃんだって怖かったはずなのに、ガキ大将から俺を守ってくれた。転んで泣いてた俺を優しくあやしてくれた。他にも沢山咲ちゃんの優しい所知ってるよ。俺の周りは、いっぱいいっぱい、俺を中心に変化してった。俺、前よりも楽しいのに、楽しいのになぁ。どうしてだろう。心にぽっかり、穴が空いたみたいだ。何かが足りないんだ。今まで隣で俺を守ってくれてた咲ちゃんは、もうそこには居なくて。(隣には獄寺くんと山本がいて)ずっと一緒に遊んできた俺はマフィアという危険な事に関わってしまって。(もう「遊ぼう」と誘えなくなって)俺の家に入り浸ってた咲ちゃんは、来なくなって。(代わりに居候が騒いでて)咲ちゃんをマフィア関係にまきこんでしまうのが怖かった。変化が、変わってしまう事が怖かった。

だって俺は、君の隣に居れなくなってしまったから。(君は俺を覚えているだろうか)

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あきゅろす。
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