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復活
1話
幼馴染の君は 1話

私には小さい頃からずっと一緒だった少年がいる。少年の名前は沢田綱吉、呼び名は、つーくん。気がつけばいつも私達は一緒で。何をするにしてもつーくんと一緒じゃなきゃ嫌だった。昔から泣き虫だったつーくんを私が守らなきゃと思って、共に成長してきた。でも最近、泣き虫で弱虫だった幼馴染のつーくんは変わった。何をやってもダメダメで学校の皆からダメツナって呼ばれてたのに。すぐネガティブになって「どうせ俺は」って投げ出して逃げてしまってたのに。

つーくんは変わった。変わってしまった。

前よりも笑顔が増えた。話す回数も増えた。学校もサボらなくなった。友達が増えた。居候も増えた。傷も、増えた。でも、私と一緒にいるのが減った。つーくんが変わって、毎日が楽しそうだから私も楽しい。つーくん良かったねって心から思った。はにかみながら友達と微笑みあって、じゃれあって、照れくさそうに笑った君は、とても輝いていた。眩しかった。いつのまにかクラスの皆もつーくんの事をダメツナって呼ばなくなった。嬉しかった。つーくんが駄目なんかじゃないって私が一番良く知ってたから。小さい時につーくんだって怖かったはずなのに、わんわん吠えてる犬から泣きながら守ってくれた。転んで泣いてたら一緒に泣いてずっと隣で心配しててくれた。他にも沢山つーくんの優しい所知ってるよ。つーくんの周りは、いっぱいいっぱい、つーくんを中心にして変化してった。優しく変わってった。つーくん、前よりも幸せそうで嬉しいのに、嬉しいのになぁ。どうしてだろう。胸がずきずきするんだ。とても苦しいんだ。今まで隣でつーくんを守ってきた私は、もうそこには居なくて。(隣には獄寺くんと山本くんがいて)ずっと一緒に遊んできた私は1人で遊ぶようになって。(もう誘われなくなって)つーくんの家に入り浸ってた私は、家に呼ばれなくなって。(私の代わりに居候が沢山いて)変化が、変わってしまう事が怖かった。

だって私は、君の隣から消えてしまったから。(君は私を覚えているだろうか)


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