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泣いて許しを請うがいい10 そんなことを思いながら、離れた指先に海里がホッとしたのも束の間、男の指は再び海里の尻に戻っていた。 あ、と海里が思う間もなく、男の指は尻肉をただ鷲掴むのではなく、ゆっくりと左右に開いていく。 「ッヒ、ィッ！」 尻肉の境が割られて、男の親指がゆっくりと海里の尻の穴に迫っていく。そしてその指先が収縮して口を閉ざした穴の襞に触れる。海里の脳内は混乱を極めた。 「なに？！ やっ、やめろ！」 排泄口を他人に、誰とも知れぬ相手に見られ、触れられている、その事実に未成熟な海里の精神は悲鳴を上げた。 海里は足をばたつかせて必死に逃げを打つ。今度こそ叩かれても引き寄せられても絶対に逃げるという勢いで暴れた。 しかし―――。 「ぎゃっ、あ！」 ぬるり、と尻の間が濡れる感触に海里が声を上げた。余りのことに動きが止まってしまう。そしてそれが何であるか悟る前に、それは空気に晒されてきつく口を噤んだ尻の穴に滑った。 「…ッヒィ！！」 ゾワリと肌が一気に粟立つ。暴れるのも忘れて海里は震えた。温くザラザラとした舌の感触がきゅうとと閉じられた尻の穴を舐めあげていた。 「ぅ、あ、あっ、ぁあっ、ぃ、はっ、あ…っ」 ガチガチと歯が鳴って海里はその唇から小刻みな声を零した。 尻の肉を両の手で押し拡げられて露になった尻の穴を舐められている海里は、いつの間にか眦から涙が零れているのに気づいた。 「い、やだ…、なんなんだよ…！」 海里は声を返すことのない男に問いかける。その問いにやはり男は返すことなくより一層親指の腹で海里の尻の穴を拡げて行く。海里がそれにヒィ、と悲鳴を上げれば、男はますます丹念に穴を舐めた。 海里は絶望的な気持ちで嗚咽を零す。上半身が自由であるにもかかわらず、小窓からでた下半身だけが征服されていっている、その現実を海里は受け入れたくなかった。 けれども、実際に肌を這う滑った舌の動きや、肉を掻き分けようとする指の動きにそ思いすら打ち砕かれていく。 そうして、現状は冒頭に戻る。 ［*前へ］ [戻る]  |