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Lv.0-23

「ちゃんと指は抜いてあげたけど、もしかしてもう突っ込んで欲しかった?」

 「うわーごめん気付かなくてー」というわざとらしい謝罪と共に、「だからさっき腰押し付けてきたんだー」と早口でヤマトは続けた。
 自分勝手に解釈しているこの男を誰かどうにかしてくれと俺は心から思う。
 そしてヤマトの暴挙暴言はそれだけに留まらず、下着に突っ込んでいた手とは反対側の手―――背を撫でていた筈のその手が、するりと滑り落ちてきてむんずと服の上から俺の尻肉を鷲掴んできた。
 それに俺は「ちがっ!」と慌てて否定する。このままでは振り出しに戻ってしまうじゃないか。

「やなんだよ、こういうこと!」

 俺は叫んで「ヤマト頼むから」と縋る。もうこうなればヤマト呼び大放出だ。それしかない。もうここで一生分の名前呼びを披露してやるから俺をあの人の元に行かせてくれ。

「えーでもー」

 けれども、そう言って渋るヤマトは、下着の中に入ったままの掌をも服の上の掌でしているように俺の尻肉を鷲掴んで特に柔らかくもない薄い尻肉を捏ねるように揉みしだく。あああ、気持ち悪い!

「でもじゃない、頼むからやめてくれって、なぁヤマト」

「えーどうしよっかなー」 

 くそ、こいつ人が下手に出れば…ムカつくな!
 俺は俺の尻を揉み続けているヤマトの掌に自分のそれを重ねて、何とか動きを止めようとしながら「えーでもないから」となおも言い募る。

「だって俺、彼方と遊びたいしー」

 「だってでもない」と言おうとした俺の唇は、素早く屈んできたヤマトによってちゅっとヤマト自身の唇で塞がれた。不意打ちが多すぎる。

「…ヤマト!」

 一瞬で離れたそれに、俺は怒鳴って抗議する。
 ヤマトはしかし、そんな俺ににっこりと微笑んで「じゃあさ」と切り出した。

「遊ぼっか」

 ヤマトは背を丸めて俺の耳元、耳朶に触れるか触れないかの距離に唇を寄せてきて囁く。吐息のかかる耳朶は、生温いそれにビクリと震えて俺は顎を引いた。
 そんな俺の仕草に、ヤマトはフフッと笑いを噛み殺して「どうかな?」と続けた。

「俺が鬼でー、彼方が逃げるの。鬼ごっこだよー」

 ヤマトのその言葉に、俺はゴクリと喉を鳴らして溜まっていた唾液を嚥下する。ヤマトは俺の尻を撫でながら続けた。


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あきゅろす。
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