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Lv.0-18*

「気持ち悪い…!」

 俺が正直な今の感想を包み隠さず吐けば、ヤマトは「えー」と不満の声を零す。

「んーでもスゲーひくついてるし」

 それは生理的な反射運動だ。筋肉が収縮してるんだ。本来は排出に使う部分だからな、逆流現象に耐えられない。
 そんなことも自分の好きなように理解するヤマトに俺は怒り心頭で反論する。

「んなことない!」

 けれども、ヤマトは聞く耳を持たず、そして自分の主張を覆さない。むしろそれを証明しようと指を動かす。

「そうかなー、ほら」

「ッぎゃ、あ!」

 ほら、と言われた次の瞬間、俺の唇からは引き攣れて驚きに染まった、言葉というより単音が吐き出されていた。
 ツプッといってヤマトの指先、恐らくは爪辺りまでが俺の尻穴に埋まる。いや、押し込まれたと言ったほうがいい。ぎゅうと締め付けてしまえば、柔らかい肉の部分と爪の若干固い部分の感触が俺の穴の粘膜を通して感じられた。
 「ッヒ、ッヒ」と喉を震わせて自然と力んでしまう身体に、ヤマトは指をグリグリと動かしながら「まだ全然入れてないんだけどー」と不満を零す。
 全然入れてないって、その全然の定義がわからない。全然イコール『全く』じゃないのか。全く入れてないんだったらこの肉の感触は何だ。異物感は何だ。もう全然入れないでほしい。全くもってノータッチでいてほしい。むしろ今すぐ抜け。

「久しぶりだからきっついー」

 穴の入り口付近の浅いところで留まったままの指を捻るように動かして、ヤマトは俺の低い位置にある耳元に零す。
 そんなヤマトの指の動きに、俺は「ひゃっ」と変な声を上げて落ちそうになる膝に力を込めた。空気を含ませるように入り口の襞を捻ってより奥へ潜り込もうとする指の動きに、腹筋がやられそうだ。痙攣して脇腹が痛くなる。

「きつい彼方、力抜かなきゃ駄目だってー」

 俺の尻の穴、収縮した直腸に指を突っ込んだままのヤマトがあたかも俺が悪いような声音でいう。
 しかし、普通ならばありえない異物感に強制排除を試みている俺に何の非がある。

「っき、きついなら抜け!」

 なので、俺はそう叫んだ。
 俺のいうことは全く持って真っ当な主張のはずだ。きついと思うなら抜いてくれ。
 しかし、やはりそこはヤマト、変態、極悪非道、鬼、悪魔、なわけで。

「えー…まぁ俺、きついのの方が好きだからもうこのまま突っ込んでもいいしー」

 なんという恐ろしいことをいいやがる。
 俺は速攻で首を振った。ブンブン振った。
 突っ込まれるのは嫌だ。それ以上に痛いのは嫌だ。もうこいつ自身が嫌だった。

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