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残り
「もう大丈夫!! ありがとうね!!雅治!!」

そう言ってコートに向かうすると2,3年はあがって1年は片づけをしていた

「わぁ!!!?????ストップ!!!」

私の声がコートに響き、一斉に全員がこっちを向く

「コート整備と片づけは私がやるから!!!みんなテニスやってるのに怪我したらどうすんの!!!!??」

一瞬みんな止まって笑い出す

「何言っんだよぃ。海里だってテニスやってるだろぃ??それに女子1人じゃここのコート全部かけ終われねぇぜ?」

「大丈夫だから!!ともかくみんなは着替えて帰りなって!!」

私はそう言ってみんなの背中を押し、ブラシやボールを奪った

「でも卯月さん・・」

「平気平気!こう見えて体力だけはあるから」

みんなを無理矢理コートの外に出して鍵を閉める

「じゃっ!みんなまた明日も頑張ってね!!」
私が笑顔で言うとみんな渋々部室へと帰っていった


よし・・!やるか!!

私は急いでコートがけをする
さっきまで冷やしてたから足はいつもより痛くない


コートがけを終えるともう8時をすぎていた

あちゃー。結構かかったな

そんなことを思いながらボールを倉庫まで持って行く


仕舞い終えて鍵を閉めようと思うとふと頭によぎった

「鍵ってどこにあるんだ・・?」

私がつぶやくと横でチャリンと音が鳴った
そこに顔を向けると・・

「はい。鍵。お疲れ様、ありがとうね」

幸村君があのさわやかな笑顔を私に向けていた

「ゆ、幸村君!?どうして・・・」

「フフ、手伝わせてくれないなら帰り送って行こうと思ってね」

みんなが帰ってからもう2時間もたってるのに・・・

すごく嬉しい!!!
幸村君と2人で帰れるなんて・・・////
ますます好きになったよ幸村君

でも、、、

「ありがとう。でも、、、、」

「?」

私は黙って幸村君から鍵をもらって倉庫を閉めた

「どうしたの?海里?」

どうしよう・・。
言って良いのかな・・?
幸村君のことは好き。恋愛感情としても、それ以外でも。
でも、まだ話すようになって数日しかたってないのに・・

「もしかして、家を知られたくない・・とか?」

「・・・・」

「あ・・そっか!なら家の近くまでくらいは??」

それを言った幸村君はなんだか寂しそうで胸が苦しくなった

そりゃそうだよね。2時間以上も待っていてくれたのに


幸村君になら・・
幸村君なら・・

「ねぇ。私の家を見ても、、私の過去を知っても、、いつものように・・・今日のように話しかけてくれる?」

やばい・・・目頭が熱い
涙が・・あふれちゃう・・・

ふわ


幸村君は私をギュッと抱きしめた
朝の時よりキツク
でもなんだか大切な物を扱うみたいに優しく

「大丈夫。絶対かわらないから・・。だから泣かないで」

「ぐす、、ぅん・・。ありがとう。じゃぁ歩きながら聞いて・・?あと、結構遠いいよ?」

「うん。フフ、僕の家も結構遠いいから大丈夫だよ」
そう言って幸村君は私を放して頭を撫でた

その手が温かくて
その手が大きくて
その手が・・優しかった




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