同じ気持ち
「で、できたぁーーー!!!」
私たちはオーブンの中を見て顔を見合わせ、思わず抱き合った
「やった!!先生!やりました!!」
「おぅ!よくがんばったなぁ!!!」
ブン太は私の髪をワシャワシャと撫でる
オーブンの中には綺麗な色をしたシューがあった
「おっと、こうしちゃいられねーぜぃ!クリーム急いでつくらねーとっ」
ブン太は手早く生クリームをかき混ぜる
「カスタード作らないの?」
「今は自分へのご褒美で早く食べたいから生クリームでええv」
「そっか」
鼻歌を歌いながら生クリームをかき混ぜるブン太があまりに嬉しそうで私もつい嬉しくなった
「これで完成だぜぃ!!海里!食ってええ?!」
「うん!食べよっ!・・っとだめだ。もうこんな時間だからブン太帰らないと!」
時計を見るともう夜の10時だった
「!!もうこんな時間かよぃ。くっそ!食いたかったぜぃ〜」
ブン太は今にも泣きそうな勢いでシュークリームを見つめる
「あはは。今、箱に詰めて上げるから、エンジェルズと一緒に家で食べな?」
「おっありがとな!!・・ん?エンジェルズ??」
「あ〜、勝手に命名しといた!ブン太の弟たち!」
私は箱に詰めながら答える
「お前なぁ;;」
「えへへ〜。はい。ブン太、これ」
私はブン太に箱に詰めたシュークリームを渡す
「へへっサンキュな!じゃっ!俺はこれで!また明日学こ・・じゃないか。明日は確か・・」
「憲法記念日だよ」
「そうそれ!まっ部活はあるし、また明日な!」
そう言ってブンは早足で帰っていった
やっとできたーv
ブン太と温度の確認とかしたし、もう1人で作れるや!
よし!精市の誕生日プレゼントは半分決まったぞー!!
後は、、物もあげたいし・・・どうしようかな??
その後、メールでブン太と『これからも、一緒にお弁当食べようね』と、決めて私は眠りについた。
思 い 浮 か ば な い !!
昨日の夜からずっと、精市のプレゼントのことについて考えているけど、、、思い浮かばない;;
そうこう考えているとあっとゆう間に部活が終わりに近づいていて、外は薄暗くなっていた
精市って何あげたら喜んでくれるのかな〜
私が未だに考えていると、後ろから声が聞こえる
「海里、ドリンクもらえるかい・・?」
そこには今、悩んでいる元の人。精市が居た
そう言った精市はなんだかとても控えめで、少し悲しそうに見えた
「うん!・・精市?どうしたの?元気ないよ・・・?」
私はドリンクを渡しながら、おずおずと訪ねると精市はいつもの笑顔を見せた
「何でもないよ! あ・・ねぇ海里。今日は一緒に帰れる?」
精市は小首を傾げたながら言う
うーん;;
なんか元気がないんだよね・・
「今日?」
「うん」
今日は誰とも約束してないし・・
それに、最近精市と一緒にいられなくてすごく寂しかったから・・・
「うん!今日からもう平気!一緒に帰ろう!」
私は笑顔で答える
「本当!? 良かった・・」
精市はパァァと効果音がつく勢いで顔を明るくして、最後の方の言葉を呟いた
そのつぶやきは私には聞こえるはずもなく、疑問符を浮かべた
「?」
「なんでもない♪じゃっ俺、行くね」
そう言って精市はその笑顔のまま私のもとを離れていった
・・・もしかして・・精市も、、私と一緒で寂しいって思ってくれた・・・・のかな?
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