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初顔
私はブン太と別れて、教室に向かっていた

すると
もう少しで予鈴が鳴るとゆうのに後ろから声を掛けられる

「卯月」
その声に振り向くとそこには真田君が居た

「どうしたの?もう、鐘鳴るよ?」

「まだ本鈴ではないからかまわん。それでだな、少し頼みがあるのだが・・」

いつも、予鈴で席に着いてないと「たるんどる!」って真田君なら怒ってるのにどうしたんだろう・・?

「頼み?」

「あぁ。3月5日と4月20日が何の日か知ってるか?」

「へ?両方とも、もうすぎてるよね?・・・ごめん知らない;;」

「精市と丸井の誕生日だ」

・・・。
・・・

ええ!?聞いてないよ!?そんなこと!!
精市はまだ入学式前だからまだしも、ブン太!!
ついこのあいだじゃん!!

私は急いで生徒手帳を取り出し、カレンダーを見る

・・って言っても、もう1週間近く立ってるや・・・;;

あー。だからあの日、ブン太紙袋一杯に可愛い包み持ってたのか!!

「卯月」

あーなんで気づかなかったんだろう;;

「卯月!!」
「あはい!」

いきなり真田君が大きな声を出すから私は勢いで気を付けをしてしまった

「あっすまん。驚かせたか?」

「ううん、平気!それより、気づかなくてごめんね!」

「いや、それでだな。練習などがあってすぎてしまったが、2人の誕生日パーティーを開きたいのだ」

誕生日パーティー。。。
まだ祝えるチャンスあり!

「ナイスアイディアだよ真田君!!」

「うむ。そこで、、海里、お前の家を使わしてもらいたいのだ」

「へ?いいよ。全然」
そんな改まって言わなくても・・

「そうか。礼を言うぞ」

「いや、いいよ!そんなに改まらなくてもっ」

「しかし、あまり、、その・・家に人を招きたくはないのでは・・と思って・・だな・・」
真田君はクシャクシャと頭をかきながら心配そうに言った


あぁ。

気を遣ってくれたんだね


「ありがとう。確かに、あまり人をあの家に入れたくないわ」

「・・・」

「でも、、




      仲間は別」





「私たちは、仲間でしょ?」
私はクスリと笑って真田君を見た

すると、真田君はいつもの怖い顔を崩して


ふんわりと優しく・・笑った


私はこの時、彼のこんな顔を初めて見た


「ああ。そうだな」
そう言って真田君は、私に背を向けて教室に戻っていった







誕生日・・か。
ブン太は甘い物と何か・・として、精市は・・・どうしようかな?

私は授業中そのことを考えていたが思いつくことはなく・・
休み時間に直接本人に聞いてみることにした



「精市!今ほしい物とかない?」
私は体を後ろに向けて精市を見る

「今?」

「そう!今!」

「うーんそうだな。何か無性にシュークリーム食べたいんだよね。 ご飯後だし」

シュークリーム!!
あっ!今日ブン太に教えてもらおっ!
シュークリームは食べ物だし、、他に何買おう・・?

私には精市の最後の方の言葉は聞こえてなくて、悶々とシュークリームについて考えていた


「海里?急にどうしたの?」

「ん?えーっと、何となく!」
私は顔の横に人差し指を立ててばれないように笑顔で言った

「フフ、へんな海里」


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あきゅろす。
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