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筆記中

パシンッ


勢いよく弾かれた手
捕まれていたもう片手は離され、その人は私から距離を置いた


そう、だった
先輩は…すごく、勘がよかった
道に迷ったときとか、よく助けられたっけ
なんて、笑う自分がいる

「逃げないでください、よ
これ以上、先輩を苦しめないため…ですから」
お願い、と視線を向けるけど
「お前、そんな顔で
sidkhidhfwef8wef98oie



「っ逃げないで!!
ここで…終わるわけにはいかないんです!!

若に…っ
もう、苦しんでほしく…っ」


「だったら、俺を利用すればいい
記憶を取り戻されたら終わりじゃねぇんだろ?
現に今俺はここにいるし、お前もここにいる
コートには日吉だって、みんないる
これはすべて現実だ」

その言葉に、

でも、確かに思い出してしまってはいけないとは言われたが、そこで終わりとは言われていない

…それは、
『いけない』
その、意味は…

‘罪’の、重ね塗り、という意味…なの、か

と、一人推測をたてる

いいよ
もう何回だって罪を重ねてあげる
若ともうバラバラになる運命なのなら…
もう、何も望みはないから…


「でも、言っておきます
今記憶を消さなければあなたも罪をかぶるかもしれない
それと私は若のために、あなたを利用する
…それで」
「それでも、良いんだよ
また、お前に会えただけで…
思いを伝えることができただけで…俺はもう十分だ」





向日の寿命を縮めねばならなかった
すべてが機能している

すべては天の手の中
また、日吉…
神様、これは俺へのプレゼントじゃ、ねぇ…のかよ

いいよ
俺は、おまえのためなら…

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