汚
効果が出るのは飲んでから30分後・・
今飲めばちょうど良いはず
私は喉を鳴らせてその粒を1つ口に含んだ
「海里、遅い!」
お手洗いから外に出ると先輩達は少しずつ歩き始め、ブン太は冗談交じりに怒った顔をしていた
それに私は「ごめんごめん」と軽く言って、みんなと共に足を前へ進める
『薬』が届いたあの日・・
私は届けられたそれについて、ネットを使って詳しく調べた
そうして分かったのは、その薬が使用者の治癒能力を最大限に引き出す薬だということ
…故に、その薬を使用した後は体が休んでしまうため、体調を崩しやすくなるというデメリットがあることも。
そして、
その薬は日本ではまだ許可が取れていなく、
イギリスでのみ許可されている、とゆうこと
つまり、これが優斗から届けられた物だとしたら・・あいつは今、
イギリスにいる
・・これを景吾に言ったのなら、すぐにでも手続きを済ましてくれると思う・・
優斗・・
でも、国外となると、、お祖母様の耳に入ってしまうかもしれない・・
そんなことがあったら・・っ
「跡部景吾・・」
っ
少し前の出来事が、私の目の前を闇にする
私はみんなより少し後ろをついて行く
「・・っ」
確かに怖いの
みんながお祖母様に何かされるんじゃないかって
っなのに、
それ以上に
優斗から憎まれているかもしれない
そう想像した瞬間、体温が急激に下がるのを感じた
あいつに・・優斗に・・、突き放されたら
私は・・っ
っ景吾達が大切なのに、
それ以上に自分の気持ちを前に出してしまう
・・そんな自分が、
嫌だ
私は、、
汚い・・
ポケットに手を入れて、お守りのようにギュッと握るその薬・・
それは、、彼との唯一の接点のように感じられたTLDR
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