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数日後

ポケットに手を入れて、お守りのようにギュッと握るその薬・・
それは、、彼との唯一の接点のように感じられた





「よしっ」
私は全身鏡の前で最後に髪をセットして笑顔を作る

薬が届いた日から、なんだかみんな・・元気がない
きっと、それは私が元気に振る舞えてなかったから・・。
だから、この合宿から切り替える!

悩む事なんてない。
優斗のことは今は忘れるんだ
今、私は『マネージャー』なんだから
みんなをサポートしなくちゃ



私は靴ひもを結び、心の中の1つの扉にいくつもの南京錠をかけて・・

いざ、集合場所の通い慣れた立海へと足を運んだ





















「はよー・・」

「おっす・・・」
ほのかに明けてきた霧がかった青空の下
俺らは一足早く来て、学校から荷物を運んだりと合宿の準備をしていた
なんと、初の海里からのお願いじゃ

『ごめん!明日、私集合時間まで自分の準備があるから、代わりに準備してくれないっ?』
そういわれて説明された『準備』はすごく大量にあり、かなりハードなもので…
海里はこんな大変な準備を1人でやろうとしていたのかと、驚いた


「おい、ブン太!寝るな!!」

「んー・・」

「ったく。最近海里元気なかったんだから、これくらいやってやろーぜ」
そのジャッカルの声を聞いてぴくりと動く俺ら

それほど、ここ最近の海里は・・・
いや、幸村も・・じゃな。
この2人はどこかおかしかった

でも、2人の間で何かあったわけでは・・・ない・・・と、俺は勝手に解釈しとる
なんか、そんな感じじゃなかからのぅ・・。

俺は、チラリと幸村に目をやる

すると、幸村はどこか悲しげに地面を見つめていた

「(・・・「・・さて!気合い入れていくぞー!」・・・」

・・・。


・・冷たい目で丸井を見据える
と、あまりに熱心な目をしていて・・
俺は仕方なく小さな深いため息をついてから幸村から目を離した

・・・・本当、海里の事となると頑張るのぅ



シリアスなムードをぶちこわすその声と共に、またメンバーは体を動かし始めた
(ま、そうやって空気を変えられるのはこいつの良いところ・・なんじゃけど)

俺は無言で丸井の頭をくしゃりとなでてから、働くそいつらに加わった











*

あーぁ
何やってるんだろ俺

俺は頭をぐしゃぐしゃとかき乱してから、頬を両手で挟むように叩く

俺がこんなテンション低かったら、ますます海里が元気なくすじゃん
だいたい、、海里が自分から話さないことに関して、俺が勝手に考えちゃ駄目、だよ

・・俺は、‘いつも’通りに彼女が安心できる場所になっていれば良いんだ・・ ・








ちょうど『準備』が終わったところに先輩方が来て、俺らは挨拶をする

と、

「卯月は?」
真っ先にその言葉が返ってきた

それに、俺は心の中で微笑む
海里、君はここにいて‘当たり前’なんだよ。
『いてもいい』んじゃない。‘当たり前’なんだ・・
だから・・

ここにいてくれ・・っ



「あ、集合時間には来るって言ってましたよ」
その言葉にブン太が代表して答えて、部長は苦笑いをする

?

「…まさか、な「おはようございます!」
部長はなにかを呟きかけた時、後ろから聞き慣れた声がした

それに俺らは振り向く





・・・すると、
そこには・・


トーナメントを背負った黄色い俺らと同じジャージ姿の…







…Σ







「…なにしてんだ卯月」
驚く俺たちよりも先に部長があきれた声を出した
そう、そこには髪が短く(多分カツラ)眼鏡をかけた(多分男装をしてるつもり)…海里の姿があった

・・・え、あの・・?

「Σえっ気付くの早くないですか!?」

「(アホじゃ。アホがおる)」

「いや、それはバレるだろ」
すかさず突っ込むジャッカル…

・・・うん。
ジャッカル(ついでに仁王も)、俺も同感。

「なんで!?」
焦るように俺らに目をまわしてくる海里

・・・いや・・うん。
理由は色々あるけどさ・・

俺は片手で頭をかける

最大な点は、、
本人は多分隠したつもりなんだろうけど

隠しきれてないところだよね





胸。






海里・・何があったの・・TLDR

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あきゅろす。
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