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肌寒くなって、クラスの中では数人が受験するたなんだって話でもちきりだった
私はそんなことは全く考えてなくて、
いつも一緒にいる真田もそうだと…思ってた
「ねぇ〜真田ー」
「なんだ」
「…もう嫌」
あたしはその言葉を最後にすべるようにして机に伏せた
「だいたいさー
なんであたしが勉強なんかしなきゃいけないのさ」
心の底から問題を見るのも嫌になってあたしはブツブツと文句を言い始める
と、
「…悪い」
小さくそう聞こえて、ちらっとうなだれた腕の隙間から真田を見てみる
そしたら、そいつは寂しそうに眉をたらしていた
…こんな真田、あたししか見れないよね
そんなことを脳裏に浮かべながら、あたしは口角を少しあげた
そしてぐっと体を起こした
「嘘。
あたしも真田と一緒に登校したいもん」
ね!そう相づちをすると、真田はあたしに優しい笑みを向けた
「ってことがあったね」
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