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Lesson02


昨日は・・確か・・
あたしは頭に手を置き思い出そうと必死に考える




「あっ、こんばんわ!榊さん!!」
そう、確か・・6時頃に家に帰るとお母さんの友達の榊さんが来てたんだ

「あぁ。こんばんわ海里。
元気だったか?」

「うん!」


それで・・久々に会って嬉しくて、椅子をわざわざ持ってきてお母さんと榊さんの話に加わったんだ



「・・そうか。で、どうなんだ?海里は彼氏できたのか?」

結構長い間話してて、話がそっちの方に行っちゃって・・

「いないよ〜そんなの〜!」

「海里は彼氏よりまず先に成績をどうにかしないとね」


そうそう、
お母さんが余計な事言って・・

「ん?成績が悪いのか?」

「えっ?そこまで悪くないよ?!」

「海里、嘘をつくんじゃありません。テストで平均点以下の点数しかとらない人のどこが悪くないの!?」

「うっ・・」



「そんなに・・悪いのか・・」




で、榊さんが私たちの会話に何か考えてたんだよね・・




・・・。

「思い出した?」

「・・えぇ。
でも、、何でこの状況なのか・・分かりません」
いまだに笑顔の茶髪スマイルさんにおずおずとあたしは言ってみる

だって、あの話からどうやったらこの状況なのか・・

「クス。昨日、榊監督と成績の話をしたね?」
確認をとるように優しく聞いてくるその人・・

監督・・?
あぁ、確かテニス部の顧問だって言ってたっけ

「はい」


「そこで、僕らはテニス強化合宿と称された君の成績アップ合宿に各校から集められたんだ」




・・・







・・・・は?




その言葉に、あたしは瞬きを忘れた



・・


と、


いうことは






「ここにいる全員はあたしのために集められた・・と」

「そうなるね」

あたしがポカンとしたまま言うと、即答で返ってきたその返事・・

・・・なんてご迷惑な・・!!
あたし、この方達になんてご迷惑をおかけして・・っ!!!

あせるのと同時にあたしは額に汗をかく

「すすすすいませんっ!!!!!!!あ、あっあたし」
おじさんに早く言ってやめさせてもらわないと〜!!!!
心で言いながらあたしはその場にいたイケメン's・・じゃなかった、男の人達に頭を下げた

「フフ、落ち着いて。そんなに慌てなくて良いよ。
今、不二が言ったようにメインは君の勉強だけれど、テニスもするし俺たちも利益はあるから、ね?」
さっきとは違う、でも、不二さん(?)と同じように優しい笑顔の美人さんが言った


うっ その笑顔、、素敵です・・!

だからっ、そうじゃないって!!!!あたし!

「えっあ、はぁ」
あたしはその笑顔と、今の状況に動揺して曖昧な返事を返す



そんな時、

「・・・まぁ、どーでも良いけどあんた早く着替えたら?
俺たち、早く練習したいんだけど」

後ろから声が聞こえて、振り返るとそこには帽子をかぶった小さい子が言った


・・1年生、かな・・?

そんなことを頭の片隅で思ったあたし・・なんかはそっちのけで会話はどんどん進んでいく

「同感だな。オイ!氷帝!担当の奴以外は外に出て練習だ!」

「青学も行くぞ」

「んふ、では裕太君、淳君、僕たちも行きましょうか」

「フフ、立海!行くよ!」

「じゃぁ、サエさん。僕たちも行こうか。六角ー!行くよー!」

「・・はぁ、ほな俺たちも行くか・・四天宝寺ー帰るでー「帰るなや!」
「先輩だけ帰って下さいよー」

「比嘉中、行きますよ」

「深司、俺らもいこーぜー」
「うん。橘さんや石田達は来なかったのになんで俺たちは来なくちゃいけないんだよ。やんなっちゃうよなーまったく
「ボヤくなって」

「いいじゃない、2人いるだけで。俺なんか1人だよ〜」

部長(?)さんのかけ声に続き、ぞろぞろと部屋から人が出て行くのをあたしはポケッと口を開けてみていた



「えーっと・・」


どうすれば良いんだ・・?

あたしはあたりを見渡す
すると部屋についてる洗面所が見えた

「・・とくかく顔洗おう・・」

夢かもしれないし・・とか考えながらあたしはベットを抜けた










顔をタオルで拭きながらもう一度あたりを見渡す


(・・やっぱ夢じゃない・・)


その先には、やはり豪華な部屋が広がっているわけで・・

格好いいお兄さん達と一緒にいれるのは嬉しいけれど、、
でも・・っ

嬉しいようななんて言うか・・あたしは複雑な気持ちになった


・・と、
この部屋には似合わない大きな鞄がふと目に入る

あたしはそれに近づき、その鞄を開けてみた


すると、

(・・・!)

中には雑誌などで見るような今時の可愛い服たち。
きっとおじさんが用意してくれたんだろう・・

あたしはその中から薄い水色のふんわりとしたワンピースを抜いて、着替え始める


こんな服着たの初めてだな・・
さすがおじさん、、センス良いよ・・!


大きな鏡の前でクルッと回ったりして、感動していると・・


ドアの方から音がした


コンコン



ん?


あたしは、ノックされたドアにゆっくりと近づいて・・
ノブに手をかけた


「はい?」






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あきゅろす。
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