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期待
「せい・・ち・・?」

精市は私の顔の横に手をついて真剣な顔で私の目を見る

精市の真剣な顔に私は目を離せなくなった


「・・・・」

ガバッ

「わっ!」

精市は急に私の上に乗ってきて、顔を下にしたまま黙っている



「精市・・?」

「ん?」

「どうしたの?」

「いや、別に」

「じゃぁ、どいて?」

「嫌だ」

「なんで?」

「・・このまま寝よ」

「ご飯冷めちゃうじゃん」

「明日の朝食べるから良い」

「でも、、」

「・・・海里」

「なに?」

「相談事なら俺にしてよ」

「え・・」

「俺の前なら泣いて良いから」

精市はそのままの体制で顔だけを私に向けて、私の髪を優しくかき乱した

さっきの真剣な顔で

「・・・っ」
思わず私は涙を一滴・・流す


すると、精市は優しい笑顔を見せた

「頑張ったね。よくここまで我慢できたね」

「っ・・グス」

「色々・・大変だったね。」
そう言って精市は私の頭の後ろを持って引き寄せた

「グス・・」

「無理に話そうとしないで良いから。思い出さないで良いよ。」

精市は優しく・・優しく私に言って抱きしめるように頭を撫でてくれる

「ぁりが・・と・・」

「フフ、いいよ。今は思う存分泣きな」

そう言われて私は精市の胸の中に顔をうめた





精市・・あんまり優しくしすぎないでよ・・

最近、ずっと一緒にいてくれるから・・優しくしてくれるから・・期待しちゃうよ・・?

今日みたいに傷つくのは分かってるのに・・・




私は精市の腰に手を回し、ギュッと力を入れた




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あきゅろす。
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