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知りたくない 幸村sid

どこか温かくなった雰囲気・・
それに、どこか心を安心させていた

すると、
「クス じゃぁそろそろ、本題・・かな」
滝が話をゆっくりと進めるように口を開いた



本題・・ ・
「どうせ、princessの話をするには・・優斗の事も話さなきゃならなかったから、な」

その言葉が俺の頭の中でもう一度流れた



「・・そう、だな」
少し、苦しそうな顔をして頷く跡部達・・

その顔に、、
やっぱり聞いても良いのだろうか・・

俺の中に不安が募っていった


「でも、俺たちが話して良い事って・・あります?」

「だよn「なぁ、覚えてるか?」
滝の言葉に続き、口を開く氷帝陣・・

すると、そこへ・・先ほどから少し考えるようにしていた向日が口を挟んだ

「は?何を」
いきなりの言葉に宍戸は眉を寄せ、向日を見つめる


そんな氷帝陣に
向日は「DVD。」と、そう一言だけ告げた


・・でも、それに無言で首を傾げる向日以外・・
向日はそれに少し顔をしかめる

「ほら、前に・・優斗に、princessが本邸追い出される時に・・預けられたじゃん」




「・・・






!」
その言葉でやっと分かったのか、氷帝陣は勢いよく立ち上がる

「え? え!?」
俺らはその光景に目を丸くして、ただその行動を目で追った

・・すると氷帝陣は海里の部屋の端に飾ってある賞状やトロフィーの方へ・・


なんだ・・?


「あった!」

「こっちも!」
ガサガサとその付近をあさる氷帝陣からは、次々に明るい声が聞こえた

その行動に、蓮二が不思議そうに声を上げる
「さっきから何を「これ。あの馬鹿・・優斗が録った少し変態じみたprincessの一日DVD」
と、言い終わる前に宍戸がDVDを見せながらはにかんだ

「一日っていうか・・まぁ、princessの家、仲良い時もあんまり写真とか録らない家でしたから、優斗さんがprincessの思い出にって一時期ストーカーのごとく録ってきた物です」
宍戸の説明に、あきれ顔で日吉が付け足す

それに、


また俺の優斗さんのイメージが分からなくなる・・


・・どんなキャラだよ



「まぁ、見れば『氷帝にいた時のprincess』と優斗のキャラがわかる・・と思う」
芥川が短くそう言うと、海里の部屋に付いているテレビの下のDVDプレイヤーを探り出した

「あ。・・あと、優斗が居る時のprincessも・・」
小さく付け足す芥川・・


『優斗が居る時のprincess』
その言葉が・・俺の頭の中で反響して
何度もリピートされた
「あいつは、princessにとって、家族であり、友人であり、世界であり、それから・・・

・・っともかく、princessにとって彼奴はすべてなんだ。
だから、彼奴は『特別』だ」


いままで、海里を見てきて
彼がどれほど彼女を悲しませる存在なのか・・
笑みを与える存在なのか・・
・・どれほど、、彼女にとって大きな存在なのかを知った

だからこそ
すごく・・怖かった

俺たちが・・
俺が見たことのない表情で、その人を見ているんじゃないかって・・

それが
とてつもなく怖くて
怖くて・・

自分の臆病さが嫌になったけど、

でも、これだけは仕方がなかった




俺にとって
君は大きすぎる存在だから





「というか、なんでそんな賞状などの裏に隠すようにして・・・あるのですか?」

「んー?
・・鳳。」
その後ろ姿に、柳生が疑問を口に出すが、芥川はやはり俺らとはまだ話したくないのか・・鳳に話を振った

「あ、はい!
えっと・・princessが本邸から出される時に、princessの荷物をお祖母様に全部処理されてしまったんです・・。
賞状も・・トロフィーも・・何もかも・・。

でも、それを優斗さんは分かってたんです。
だから、本物と偽物をすり替えておいて、、
本物は全部俺らの家に持ってきて隠すように言われたんです・・
それで『これは海里が気づくまで隠しとけ』って・・
言われたんですよ」

「なんで隠しとけ・・と?」
そう柳生がまた問いかける
と、鳳は寂しそうな苦笑いをした

「きっと・・
きっと無理に渡して自分を思い出させたくなかったんですよ・・。
princessが本邸を出された時は・・優斗さんが日本を出された時でもありますから・・
それに、きっと周りに何度『違う』と言われてもprincessは自分のせいだと、、自分を責め続けてますから・・ ・」

「え・・・」
その言葉に俺らは表情を固めた

「・・・準備出来た」
その瞬間、少し場をはかるようにして芥川が言って、
その声に、俺らは少し身体をこわばらせながらも画面に目を向けた


やっと・・


「再生おすよ」
言うと、数人が頷き、ボタンが押される

その瞬間、俺の心臓はすごく早く動いていて・・
ボタンを押す作業も、すごく遅く・・スローモーションして見えた


《ピッ》

音と同時に、画面に映像が映し出される



・・・

・・扉・・の前?



そこに出てきたのは茶色い大きな板で、、
どこかの扉だと分かっt〈テレッテー〉

「「「「這煤v」」」
いきなり聞こえてきたその声にその場にいた全員がビクリと体を跳ねらせた

;;一体・・


〈あ、ちょっとふざけすぎたか・・。

えーと、お嬢さ・・んー・・、これって奥様方も見るかな・・?



・・ま、思い出だし、いっか。


『海里の一日』パート1!〉
・・
・・なんていうか・・はっちゃけた・・
でも小さなこそこそ声で、、このDVDは始まった・・

まさか・・

「こいつ、やっぱりもともとシリーズにするつもりだったのか・・!」
跡部達も初めて見るらしく、顔が引きつりつつ言葉を出す


・・あ
やっぱり、これが 優斗さんなんだ・・・;;




て、いうか




本当に


どんなキャラ!?



とか思いつつも、画面にまた目を向ける

〈えー、まず・・〉
画面ではその言葉と同時に時計が画面に写った

時刻は7:00をさしている

〈毎朝毎朝めんどくさくも面白い、海里を超すところから!

・・ん?あれ、これじゃ俺の一日みたいじゃん・・〉

ぶつぶつと言葉が聞こえつつも、画面に映ってる背景は変わり、ベットを写す






そこには、









・・・


「「「「「「///////」」」」」」
小さな寝息とともに、静かに眠っている

幼い海里の姿があった


・・・ちょっ//

これは・・っ

「こ、これはいつ頃のものですか」

「えっと・・小2頃か?」
どもりながらも柳生が聞くと、忍足が答えてくれた

・・・や、やば!!
かかか可愛すぎる・・・っ!///


〈海里ー。

『う・・ん』

おーきーろー

『・・・』

・・まったく、毎朝毎朝・・。


・・と、これは・・映像に録るのは海里が可哀相だから映像はなしで・・。

未来の海里ー、見ててもこのDVD捨てるなよー〉

その画面に向かった呼びかけを最後に画面が一気に真っ暗になる


?・・『可哀相』?
それに、

〈───。

─────
『這狽ネなななにすんのよーーーー///!!』

クスクス〉


・・・何 が 起 き て 居 る ん だ !!



てか、これ小2って言ってたよね?
小2でほんと、なにしてるの・・!?


〈『もう・・//!ちょっ!なに録ってんの!?』

あぁ、いや気にすんな

『いや、気にするから!!』

まぁまぁ

『まぁまぁじゃなくて・・!ってか、着替えるから!』

着替えられるか?

『着替えられます!『はっ、いつも誰が着替えさせてやってると思ってんだよ『わ、私だってできます!!もう・・っ!でてって!』

バタン〉

扉の閉まる音とともに、画面は一番最初と同じ扉のみを映し、中が見えなくなった


・・・『いつも』って言ったよね

『いつも』って・・


「えーっと・・?」

「・・なんつうか;;
表面、princessは何でもできる感じになってるんやけど、それは実は優斗がやってる・・みたいな・・。
だから、優斗がいなくなるまではprincess、1人で着替えることすらまともにできなかったんや・・」


・・・



それってさ、
優斗さんが着替えさせてた・・んだよね

・・・え、ちょっそれやばくない!?
男と女だよ!?
なんかやらs・・・落ち着け・・落ち着くんだ俺

そうだよ
小2だよ?
そんなやらしい事なんて無いよ
うん・・ない
ないんだ
そう、ない・・んだよ


俺はそう自分に言い聞かせて、一度深呼吸をし、周りと一緒にまたテレビ画面に集中した

〈クス、かわいいなー。

ま、どうせ5分後には『着れないー』て泣きついてくるんだろうけど・・。

っと、朝飯用意しなきゃ〉


画面はドンドン下がっていき、扉の目の前の床に置かれた事が分かる


「「・・・・」」


そして、2・3分が立つと、ドアが開き、

・・・小さな足が出てくる

〈『優斗ー!別に1人でも着れるけど手伝わせて上げる!』

クスクス、やっぱり無理なんじゃん

『で、できるもん!』

へー、じゃぁ手伝わない

『・・』

自分の口で言ってみ?こうゆう時はなんて言うんだ?

『・・・着せてください』

よくできました〉
そう言うと、画面では四本の足が近くなり、ボタンを留めているのが分かる

・・・

〈あ、あと俺に言うこと無い?

『へ?なにが?』

・・へーじゃぁもう俺朝起こしてやらない
ご飯も食べやすいように切ってやらないし用意もしn『わわわわかった!起こしてくれてありがとう!それとご飯も、ありがとう!』

クス 良くできました

『う〜、、子供扱いしないでよ』

子供だろ?

『優斗だって子供じゃん』

俺は良いの。
ほら、ボタンできた。
あとブレザーとスカート羽織ってこい

『はーい』

あ、ちょ、まて

『なに?』

ほら、〉
言葉と同時に、優斗さんのものだと思われる足が横を向き、海里に横を向けたのが分かった

「?」
その光景に俺らは首をかしげる

すると・・

〈『〜〜〜//』

《チュッ》〉


海里の足がつま先立ちになり、小さなリップ音が聞こえた・・


それに一瞬俺の脳は機能を停止した






・・・・何?これ


なんかすごく

イライラしてきた・・



・・海里
俺、なんだか
すごく優斗さんにヤキモチ焼いてる

苦しくて
悲しくて
腹立たしくて
うらやましくて・・


やっぱり、君と優斗さんを知りたくないかもしれない・・ ・








久々に見た俺らも怒りがわいたけど、立海の奴らはそれ以上だったらしく・・
石みたいに固まってしまった・・TLDR


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