行動 幸村sid
・・・
ねぇ、海里・・
「がっくんらー!」
「やた!カモーン!princessー!」
飛びついてきた海里を楽しそうに抱き締めかえす向日・・
「あ、りょーら!
・・Ich liebe es」
「んなっ//」
宍戸を抱き締める海里・・・
「今、princessなんて言ったんですか?」
「アーン?ドイツ語で『大好きだよ』だ」
・・ピシ
俺、我慢の限界超えそうだよ・・ ・
「宍戸、一変死ね」
海里の言葉の意味を聞いて、何人かが宍戸の方へと足を進める
すると、
「ちょっ!俺悪くn「んもー!りょーいじめちゃ、め!」
人差し指をたてて、海里は宍戸に近づいた奴らに向けた・・
・・
っ//
か、かわ・・//
俺は・・というか、ほとんどの奴が床に口を抑えながら向いて、細かく震えている
やばい・・何この殺人的かわいさ・・っ//
と、
そこへ・・
《ガチャ》
「・・・
・・・なにやってんの?」
不審者でも見るかのような目をした滝が入ってきた
「い、いやべ、べつに?」
芥川が言って、俺たちは咳払いをしながら体を元の位置に戻し、身なりを整える
「ふーん?
・・・と、寝てないみたいだね」
「ん?あぁ、まだ寝たくないんだと」
滝は呆れたように俺らを見た後、誰彼構わず抱き締めている海里を見つけて片眉を垂らし、苦笑いをした
同じように返事を返す跡部の言葉を聞いて、滝は「そっか」と少し笑って、もう一度海里に目を移す
・・・・?
その滝の海里を見つめる瞳に、、
俺のなかに疑問が生まれた
その目は・・
どこか、俺らとは違っていて・・でも、
同じだった
「?滝、樺地とおかゆは?」
俺のそんな心境なんて1ミリもブン太は察せず・・気づいたように問う
すると、滝は苦笑いをして口を開いた
「あぁ、今、具材切ってたんだけど・・
俺さ、海里の家にお米はあると思って買ってこなかったんだけど、無くってさ・・;;
俺が行くって言ったんだけど、樺地が買いに行ってくれちゃった」
「えっ、お米無かったんですか!?」
滝のその言葉に俺たちが、「そっか」とほほえみを向けた瞬間、鳳が焦って声を上げた
周りの氷帝の面々もガタッと音を鳴らして思わず立ち上がる
それに対し、俺らは理解できずにただ疑問符を浮かべてそいつらを見つめていることしかできなかった
「あ、うん。でも買えないわけじゃなくって、多分使い切っちゃったんだと思う。お米が入ってたっぽい入れ物が流しに出てたから・・」
そう滝が慌てて言い直す
「そう、ですか・・。・・・よかった・・」
そんな滝から出た言葉に、鳳と・・それから他の氷帝奴も安堵の息を漏らし、また同じように腰を下ろした
「あの人なら・・やりかねませんからね」
その空気の中、日吉が歯をギリッと鳴らしながら言う
その言葉に、俺は察して・・
他の奴らに目を向けると同じ表情をしていた
そして、柳生は安心させるように日吉の方を向く
「それに関しては、大丈夫みたいですよ。
この間海里さん、お金は山ほど貰ってるって言ってましたから」
柳生がそう告げると、それに対して氷帝はまたホッとしたような表情を見せた
「そうなんですか・・。よかった・・」
本当に優しく笑う鳳・・
その表情から本気で心配だったのが分かる
それに、なぜだか俺も安心した。
そして
また疑問が生まれた
・・もしかして、さっきの反応・・とかからして、この氷帝メンバーは・・海里のおばあさんにあったことあるのか・・?
「・・ねぇ、跡部」
話が一段落ついたところで、滝が床に腰を下ろしながら静かに語りかけた
「アーン?どうした」
「・・あのさ、
・・俺らが知ってる海里を・・幸村や・・立海のこいつらに
話した方が良いと思うんだ」
滝は真剣に・・でもさわやかな笑顔で氷帝に順に顔を向けて言った
「は!?なにいってんだよ滝!」
それにすぐさま声を上げたのは向日だった
そんな向日に滝は表情を少し寂しそうにする・・
「岳人、もう俺たちだけじゃ守れないんだよ。
途中から入ったような俺に言われるのは頭にくると思うけど、俺は立海のこいつらが悪い奴らだとは思えないし、信じられると思う。
・・だから・・・ね?」
「・・滝・・。d「お、俺は賛成です」
言いずらそうに・・でも宍戸が言いかけたとき、
鳳がおどけた声を上げた
え・・
てっきり、氷帝からはあまり良いように思われていないと思っていたから俺は驚いた
「た、確かに、その・・『俺たちだけの』って思ってたprincessの事を話すのはその嫌ってゆうか・・なんてゆうか・・できればやっぱり『俺たちだけの』にしておきたいけど、
・・俺は・・princessの笑顔がみれればなんだってやりたいです。
・・もう、あんな・・princessは・・みたくないです」
「・・・」
鳳が一度、言葉を切るとシンとした空気になる
『あんなprincess』
また、俺らの知らない海里の事に、俺は垂れ下げていた手をギュッと強く握った
「それに、俺、立海のみなさん好きですよ。
この短い間に、princessがマネージャーになってるだとか、あの事とか・・色々ありましたけど、
・・俺らがヤキモチ焼いちゃうほどprincessの事が好きなんだなーって思って・・
それに、俺、今こうやってprincessが熱出せてるのって、久々に見ました・・。」
言って、鳳はちょうど、自分に抱きついてきた海里に幼く笑って頭をなでた
「優斗さんがいなくなってから、proncess、絶対に病気しなかったじゃないですか。
それって、きっと心が安まらなかったからだと思うんです。
だから・・」
優しい笑顔で少し頬を染めながら俺たちを見る鳳は、男の俺が言うのも変だけど、なんだかすごく可愛く思えた
「・・でも・・「滋郎、意地を張ってる場合じゃないよ?海里は歳があがるにつれ、あの人と色々あると思う・・。だからこれは海里を守って貰うためにでもあるんだよ」
「・・・」
滝が言った言葉に、氷帝全員は反応する
・・『あの人』
先ほどからそう言ってさしている人物は、氷帝の奴らの表情・話から・・
きっと海里のおばあさんだと言う事を思わせた
「・・・はぁ、
分かった。
反対の者はいるか?」
「「「「「「「・・・・・」」」」」」」」
その言葉に黙る跡部以外に、跡部はフッと笑みを見せた
「立海、よく聞いておけ。
これから・・princessの過去を話す」
俺たちの知らない
海里を知る・・
跡部の言葉に、俺たちは真剣な空気をまとい、氷帝にきっちりと目を向けた
海里、あんまりヤキモチ焼かせないでね?TLDR
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