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見失 幸村sid

「いーやーだー」

「いやじゃないっ」

現在、跡部が海里をベットにのせて寝かそうとしてるんだけど・・



「ねむたくなんてないもぉん!」



嫌みたいです(つか、可愛い//


「はぁ、でも、頭痛いだろ?寝れば治るんだぜ?」
言いながら跡部は海里に布団を掛ける


「やっだ!」

本気で嫌みたいです




あれ、なんだろ
この感じ・・

・・あぁ!妹を夜寝かせる図を端から見てる感じだ!

俺も端から見たらああ見えてるのかー・・



なぜか、その時は『海里に近づくな』とか自分の醜い感情はでなくて、他のメンバーと椅子とかに座りながらその光景を見ていた(変な事しないかとかはしっかり見てるけどね)

そんななか、
「そーいえばさ、優斗ってどうやってprincessを寝かせてたっけ?」
ポツリと、跡部たちの方には聞こえないように宍戸が呟いた



・・『優斗』

何度も出てくるその名前・・



「んー、、どうだったけ・・?
でも、あんな風に手こずらなかったきがするCー」

「そうですよね。・・あ、でも確か・・




・・・・・あー・・・・///」
日吉が間を開けて考えるそぶりをした後、近くにあった机に頭を打ち付けて伏せた

そして
「「「「「「?

・・・・!



あー・・・・///」」」」」
他のメンバーも、その反応に、思い出したのか手を額に当ててそっぽに目を移した

「・・なんじゃ、その反応は」
仁王はため息と同時に言葉を吐く


正直、仁王も・・みんなも『聞いちゃいけない』と思ってはいるのに・・
海里の事を・・
俺らの知らない海里を見せつけられるのはいい気はしていなかった


「・・あの、「いやぁー」
鳳が、そんな俺らを見て氷帝の奴らに何かを言いかけたとき、海里のさっきより少し大きい声がそれを遮った

「もー、けーごいや!」

「なっ」
その会話に、俺らはまた目を向ける

「ほな、princess、こっちきい」
そう言っていつの間にやらそちらの方へ行った忍足が海里に向かって大きく手を広げる

すると

「うん」

そこに海里は入っていった


・・・
ピキ


「景ちゃんは怖いもんなー」

「なー」
忍足が海里に跡部を見ながら言うと、海里は楽しそうに答える

「忍足、テメェ・・殺られたいか・・アーン?」

「まぁまぁ、跡部落ちつきぃ。
ええやん。ねむぅなったら寝かせれば」

「だが・・」

「だーいじょうぶやって。
すぐ寝むぅなるって」

「・・はぁ、分かったよ」
忍足は跡部の返答を聞いて「良かったなぁ」って海里の頭をなでて、ベットから下ろした

「えへへ〜

・・ん?あー!せーいちだ!」
そんな忍足に笑顔を向けて、忍足が固まったところを、海里は俺の方に走って向かって来た

・・え、え!?
なにこれ!?
えっちょっ
これ俺、手とか広げて抱きしめちゃうべき?

俺は柄にもなく、心の中で焦っていると《ベシッ》



・・・



目の前で海里が転びました



「「「「・・・・・」」」」
急な事だったからか、全員そこで止まり、ジッと海里を見た


当の本人はというと・・

「・・?」

起きあがって座り、右足を不思議そうに見ながらさすっていた


「大丈夫?」
俺はとりあえず、海里の近くに寄り、手をさしのべる

「うん! ・・?」
海里は俺に笑顔を向けて、でもまた足を不思議そうに見ながら差しのばした手を掴んだ

ガクンッ

「・・?」
一度立ち上がろうとしたのに、海里から力が抜けてまた座り込む

「・・海里?」

「あし・・」

そんな海里の名をもう一度呼ぶと、不安そうにそう呟いた


もしかして・・


「まだ・・足」

俺は小さく同じように呟いた


「princess・・?」

知らなかったのは俺だけじゃなかったらしく、周りも・・驚いた顔をしている

「だって・・車いすはずれたじゃ・・ねーかよ・・」
宍戸が表情が変わらないまま口を開く

「・・たてないぃ・・」
今の海里には、なぜ自分の足から痛みが駆けめぐってくるのか、、
そして今まで俺らになぜ何も言わなかったのかが理解できておらず・・
俺たちの空気を気にせず口を開いた


そんな姿を見て、




・・みんなは口を閉じた














立ち上がることすら難しいその姿・・

「みんな!ドリンクできたよ!」

「あ、ボールは私拾っておくから休憩行ってきな!」

「コートは私がかけるから!」

彼女は今までどれほどの痛みを我慢してきたんだろう・・


そして、


それに気付かなかった俺たちは・・・




一体何なのだろう・・








いつも俺たちは


君の事を守れないでいる








自分が・・もう嫌になるTLDR

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あきゅろす。
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