知られた姫
「うぉーーーーしゃーーーーーー!!!!!!!!!!」
帰り際
コートにブン太の声が響き渡った
「個人戦、幸村・真田・柳は決まったもんじゃと思っとたが・・」
「まさか、私たちまで出させてもらえるなんて思ってもみませんでしたよね」
そう、ついさっき部長から新人戦の選手の発表があって、今1年生はその話で盛り上がっている
私は『マネージャー』とゆう立場からいつも仲良くしてる7人全員が出れる事に対して、ホントは喜んではいけないのだけど、、、心の中ではなんだか温かくて、、嬉しい気持ちがあった。。
「あぁ。しかも、ダブルの相方が俺はブン太、そんで柳生と仁王・・なんてな。なんか、うまくいくか心配になってきたぜ・・;;」
そう言ってジャッカル君は苦笑いをした
ドン
そんなジャッカル君を見てブン太が背中をドンと叩く
「なーに言ってんだよ!ガンバろーぜ!相方!」
ブン太は本当に喜んでいて、その笑顔がまぶしかった
ジャッカル君も私と同じ気持ちだったのか目を軽く細めて答える
「は、それもそうだな。目指せ!本戦!てか」
ニカッと笑って2人で拳をぶつけ合う
なんだかそれが微笑ましくて、近くにいた柳君と顔を合わせて笑った
すると
「ふ、お前さんたち目標が低いのぅ。俺と柳生は都大会目指すぜよ」
雅治は柳生君の肩に肘をおき、ふっと笑って見せた
「ちょっ!仁王君!そんなこと言って!」
「だーいじょうぶだーいじょうぶ」
「どこからその自信がわいてくるんですかね;;」
そのやりとりを見て、いつもの8人で笑いあった
ってゆーのが昨日の話。
で、今日は部活が休み。
立海の男子テニス部での数少ない、5日間の夏休み・・・なんだけど
・・・ここどこだ?
あれ?てか、なんで私こんなところで寝てるんだろう・・・?
この上着も・・・
私は自分にかかってる上着を持ち上げる
薄い青の、、男の人の服。。
サイズから言って、小中学生位の人の物と思われる
今、私はなぜか公園のベンチに寝てて、上には誰かの上着が掛けられてる状況だ
そして、なぜか無性にでかい鞄が横に・・
この鞄・・確かに私の・・だよね・・?
・・・・
・・あれ〜?
私は落ち着こうと自分のバッグから携帯を出し、時間を見る
AM11:04
なんでこんなに早い時間なんだ;;?
えっ本当になんd「あ、起きた?」
私が脳内で考えていると横から声がした
「え・・ーっと?」
そう言って振り向くと
きれいなオレンジヘアー。。。
「クス、いや〜びっくりしたよ〜。朝、走ってたら公園の芝生のところで女の子が寝てるんだもん」
「え!?私寝てたんですか?」
あ、いや、今も寝てたのか。。
「うん?そうだよ?もう、今日も朝からラッキーだな♪と思って」
ラッキー?;;
「えー・・と;;あ、運んでくださったんですよね?ありがとうございます」
「ううん、いいよv俺としてはすーーごくラッキーだったから♪」
「?何がですか?」
「運ぶときにむn・・とっと、何でもない;;あ、それよりタメ語で良いよ?同い年・・だよね?」
「あ、中一」
「やっぱり?俺、山吹中一年、千石清純!よろしく〜」
「あ、えっと、立海大付属一年、卯月 海里よろしく」
そう言って私がニコッと笑って手をさしのべると千石君はその手を優しく握った
「いや〜、それにしてもホントにラッキーだなぁ。こーんな可愛い子と知り合えるなんてv」
満面の笑みで言う千石君に思わず私は赤面する
「なっ//そ、そんな事・・っ!」
「クス、かっわい〜v照れちゃって〜」
「や、ちがっ」
「はは、・・と、あ!そうだ!君、良いの?さっき携帯なってたよ?」
「へ・・?」
携帯・・?
私は言われたまま携帯にもう一度目をやる
受信:3件
着信:5件
だ、だれか・・r思い出した!!
そうだ、私精市達と約束してて!!!
「わ、えっとせ、千石君!」
ガタン!と音をさせてベンチから飛び上がり、千石君に体を向ける
「キヨでいいよ♪」
「じゃ、じゃぁキヨ!ごめんね!ありがとう!私約束があったっ!」
わざわざ運んでくれたみたいなのに、今、何のお礼もできなくてごめんね;;
「そっか〜。また会おーね!」
キヨは残念そうに笑った後にウィンクをして言った
//
「//うん!じゃ、バイバイ!」
私は荷物を持ち、キヨの前を通り過ぎて行く
「バイバイ♪ ・・立海のマネージャーさん♪」
「へ?」
『バイバイ』の後の言葉がうまく聞き取れなくて、私は足を止めて振り返った
「ううん^^急いでるんだろ?バイバイ」
「う、うん!バイバイ!」
・・?
少し、気になったけど、、、今はともかく約束の場所に行かないと!!
私は急いで公園を抜けた
「あれが噂の、立海のお姫様か・・なーんか興味沸いちゃったv」
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