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寂しさ

うっごきにっくいなぁ…

そんな事を考えながらボールを器用に倉庫に入る



ふと、後ろに振り返と


「princessー!!」

ここにいるはずのない人物達の声が聞こえた












その声を聞き、精市達は一斉にこっちを向いた

「princess!昨日病院行かなかっただろ!」
ガックンが両手を広げて私の方に走ってくる

「あ・・」
そう言えば・・!
休む連絡いれてなかったや・・

「princessが、家に医者呼ぶなっつーから通うようにしたのに行かないんじゃ意味ねーじゃねーか!」

「あー・・ごめん!忘れてた」

ホントは覚えてた。
・・でも、ブン太の事もあったし、、行きたくなくてわざと休んだんだよね・・

「忘れてた じゃないですよ;;」

「今日は、サボらんように跡部の車で送ってくでー」

「えー・・ ・」

「『えー』じゃねぇ! 行きま・・行くぞ!」

まだ、完全には敬語・・抜けてないのね・・;;
そう思って私は苦笑いをした

そんな私にすまなそうな笑顔を見せながら、景吾達は私の後ろへとまわる


「?」

あれ・・?精市達の方に・・行くの・・?

・・・昨日まで・・なんてゆうか・・気まずいムード・・だったのに・・




なんでだろう そう思ったとき、ガックンが口を開いた


「まだ、princessは渡さねーかんな」



ガックンが少し頬を膨らませて精市を見る



そのガックンを見て、
精市達はバツの悪そうな顔から驚きの顔になって・・


たちまち笑顔になった




「フフ、そうはいかないよ」
企みのありそうな・・それでいて無邪気な子供の笑顔を精市は景吾達に向ける



「フンッ」



あれ・・?なんか険悪なムードじゃなくなってる・・。



そう思うと同時に景吾達と精市達は混ざって話をしだした


そんな姿を私はポケーと見ている

なんか、楽しそう・・♪

良かった・・






と、景吾がこちらに振り返った

「?」
私は首を傾げて、景吾を見る


「樺地!」

「ウス」

景吾の指示で私の耳は

ふさがれた

「えぇ!?また!?」
前にもあったよね・・こんな事・・;;


***


「勘違いするな?俺たちはお前らを許した覚えはないし、これからも許す気はない」

幸村達は笑顔を消し、俯き、辛そうな表情を浮かべる

ったりめーだ。あんな事があって許せる訳ねぇ
今でも、憎悪がにじみ出てくる


・・でも・・、




「だから、これからの行いでお前らの思いを表せ」

これは、みんなで決めた事。
・・正直、反対の奴しか・・いなかったけど、、、
こうしないと、いつまで経っても変われない。

それに、こいつらをprincessが『仲間』と呼ぶのなら、俺らにとっても『仲間』だ

だから・・これはチャンスとゆう名の賭だ

もう一度だけ・・願う

『守ってくれ』 『信じさせてくれ』

と・・

本当は俺らで・・守りたい

だけど・・無理だから・・

俺たちができるのは、princessの願う事。望む事。

・・だから・・。




・・それに・・もう、princessには『俺たち』だけじゃないから・・

喜ばしい事だけど・・
何とも悲しい・・この気持ち







その言葉に、幸村達は顔を上げ、驚いた表情を見せる


「それって・・」


「フンッ 樺地!」

「ウス」



***


私は耳をふさがれていた手をどけられた

「今度は何を話してたの?」

「princessの綺麗な足について話しとったんよ」

「へ?」

「忍足先輩、それ、冗談でもキモイですよ」

「だな」

「ウス」

「狽、っわ!こいつらめっちゃ失礼や!」

「・・・激ダサだな」

「えっちょっ! おい!宍戸!今のは誰に対してや!言うてみぃ!!」

「さぁ、・・誰だかな・・」

「宍戸〜!!」

「テメーら!もう少し、静かにしろ。うるせー」
景吾はあきれたように言う



「はは。 あ、先輩方、そろそろ・・」
チョタは時計をチラッと見てみんなに言う

「あ、ごめん。ちょっとまって?」

みんなは私の声に疑問符を浮かべた

「片づけがまだ途中だから・・」

「「「「「「「「は?」」」」」」」」
氷帝のみんなは不思議な声を出した

「? 片づけ・・だよ?」
みんなに答えるようにして言って車いすを漕いで、コートの方へ向かう


「! 海里、いいっていつも言ってるだろう?」
精市が止めるように私の前に来た

「でも、これ私の仕事だし・・」

「そんなことなか。こうゆうんは元は1年の仕事じゃよ」
雅治はそう言ってブラシをかけ始める

「そーそー、こうゆう時くらいお前は休んでろって」
「そうですよ」
ブン太はコツンと私のおでこに拳をぶつけて、柳生君は笑顔を私に向けて荷物を運んでくれた

「あ・・ごめん・・でも、、」

「海里。片づけよりも優先すべき事があるだろう?」
柳君は言いながら景吾達に目を向けた
『優先すべき事』は病院を指してるみたいだ


「? 跡部達、どうしたんだ?固まって」

柳君の声に私も景吾達を見た

すると、そこではみんなが目を丸くして私を見ていた

「p」

「プ?」
真田君がみんなが言う言葉を繰り返してみせる


「「「「「「「「「princessがっ!!!!!!!!!!」」」」」」」」

見事全員がハモって叫ぶ

「何?」

「p、princessが片づけなんて!!何してるんですか!!お、俺がやりますからっ!!」
慌てながら私に近づいてきて周りの荷物を持つチョタ
他の面々も同じ事をしている

「あなたともあろう御方が、雑用なんて・・!!」
亮が私の前に座って手を握る

「えーっと・・みんn「お前ら、princessになにさせとんのや!!!」
侑士が目を回しているかのように言う

「「「「「「「え、え!?」」」」」」」
立海メンバーは訳が分からないようにしていた

「侑士! だから、私はもう『princess』じゃないんだって!それに、ここでは『マネージャー』なの!片づけなんて当たり前でしょ?」

「そ・れ・で・もですよ!!」
若も慌てて言う

この子達は・・;;


「跡部ー」

場を和ますように可愛い声が聞こえる

が、景吾は放心状態で返事をできないでいた


「俺、やっぱこいつら認めらん無いかも」
そこにはあまり見た事がない黒いジローちゃんがいた
「ジローちゃん!?」

「ジロー、俺も同感」
「亮!?」

「右に同じくです」
「チョタ!?」

「俺もや」
「侑士!?」

「だよな」
「ガックン!?」

「あぁ」
「景吾!?」

「えぇ」
「若!?」

「ウス」
「樺地ーー!?」
氷帝メンバーは精市達を笑っていない笑顔で睨み付けた

「ちょっ、みんなやめなって!目、笑ってないし!」

「だって、princessが雑用なんかしてるって俺ら以外の氷帝生が知ったら倒れますよ!?『あのprincessが!?』って!!」

「あー;;それは目に浮かぶ・・。けど、雑用ってほどじゃないじゃない。これくr「何言ってるんですか!!princess、5,6ヶ月前まで鞄すら自分で持たなかったんですよ!?」

「「「「「「「(海里ってどんな奴なんだ・・?!)」」」」」」」

「あはは;;あの時は家の事もあったしねぇ;;」

そんな事もあったな・・

「笑い事じゃないですよ!?」

そう言って続けるみんな


ん・・あれ・・?

一つ気になる事が・・

そう思って口に出してみる
「・・みんな私に対して敬語に戻ってる・・」


「「「「「「「「あ、」」」」」」」」」
しまった とでも言うかのようにみんなは動きを止めてこちらを見た

「なに?みんなはあの『私』が良いの?」

「いや、そうじゃなくてっ!」

「なによ」
私は少し拗ねたように言ってみる

「あー;;ちがくて・・」

「何が違うの?」
少し意地悪して『氷帝の私』の顔で聞いてみせる

「・・;;」
みんなは言葉を詰まらせて私から目をそらした

そして、そんなみんなが面白くて、つい私は吹き出してしまった
「ぷ、」
その声にみんなはもう一度こちらを見て、私と目を合わせた

「嘘よ。心配してくれたんでしょう? でも、大丈夫だから。もう、何にも縛られないし、、ここでは本当の私で生活するの!」
さっきの顔を崩して、みんなに笑顔を向ける

「princess・・」

「いいでしょう?」

「は・・うん」
言いかけて、わざわざタメ語に直してくれる

クス、良い子達だなぁ・・


「さて、じゃぁ、精市、柳君、雅治、柳生君、ブン太、ジャッカル君、真田君、今日はお言葉に甘えさせてもらうね。」
私の言葉に精市達は笑って手を振ってくれた

「「「「「「「いってらっしゃい」」」」」」」

「いってきます」
そう、笑顔で言って、景吾達とともに病院へ向かった











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