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迎え

ピンポーン


昨日から、インターホンがずっと鳴り続けてる

窓の外を見ると・・・いつも精市の姿

ここからじゃ、表情は見えないけど・・・・・。




景吾が呼んでくれたお医者さんには様子見で車いす生活を言い渡され、私は窮屈な思いで・・・
でも、出れないけど精市が来てくれているのがとても・・・嬉しかった










時計の針を見る

15:45

私はまた、学校を休んだ
車いすのまま学校に行ってみんなに心配させるのが嫌で
でも、その前に・・・また、、この間の男の人たちに出会ってしまったら・・・

そう考えるだけで、、、私は精神的に追い込まれた





今のままでは学校どころか外にすら出れない



・・・このままじゃ、、、みんなに迷惑かける
でも・・・、、



私は自分の今だに震えている手と、車いすを見る





このまま、引きずっちゃだめだ
・・・でも・・




私はギュッと拳を握って、こらえて・・
机に向かった


書いている物は

『退部届』


のような物

「マネージャーなのに『退部』ってゆうのは変、かな」

書いている途中涙が出た
本当はやめたくない
あんなに温かいところから自ら出たくなんか無い

でもこんな私じゃ例え、外に出れたとしても・・みんなの役になんて立てない



・・そんな言葉を並べていても、実は私の中であの女の先輩に言われた事がつっかっかっているのかもしれない



『あんたなんかいない方がみんなのためよ』



一度拒否されたらもう二度と戻らない。必要とされない。
それは私が身をもって知った事

あの先輩が言った事はきっとみんなは思っていないでくれてる・・・と思う

そう思うのに
自分に自信が持てなかった・・ ・───











コンコン



急にドアがノックされて、私の動きはピタッと止まる


落ち着け
ここに自由に入れるのは氷帝のみんなだけだ

胸に手を当てて自分に言い聞かせる


「は・・ぃ」
心なしか、声が震える


「入るよ?」
ジローちゃんの声だ

体の震えが増す


なんで
震えるのよ

私の脳裏に一昨日の出来事・・ ・ 


ガチャ

ドアの音にも反応して、私は身を震わせる


「ジロー・・ ちゃん?」

「へへ♪ これなら怖くないでしょ?」

ドアの前にいたのは氷帝の女子の制服を着たジローちゃん

「なんで・・」

「かわいいでしょ? 俺・・っとと、、私は女の子だC〜」
ジローちゃんは人差し指を頬にさして可愛く笑う


その笑顔は本当に女の子みたいで・・ ・

私の心の中にあった恐怖は徐々に消えていって、震えも止まっていた


「すごい・・。女装効果」
「へへ〜」

私は少し、本当に少しずつジローちゃんに自分から近寄る

「あっ。。。princess・・・。」
「あり、がとう。ジローちゃん。。見て、震え、止まっちゃった」
私はジローちゃんに手を伸ばす

「俺こそ・・ありがとう。触っても・・良い?」
ジローちゃんは私の手を見て少し控えめに聞く

「うん」
そっと、私の手をジローちゃんの手が包み込む

「へへ。大好きなprincessの温もり」

そう言ってジローちゃんは太陽みたいな笑顔で私を見た

私の心にも光を入れるかのように・・




「princess」
「・・ん?」


「学校、、行こう!もう、大丈夫だよ!!」
ジローちゃんは私の後ろに回って車いすを押す


“じゃぁ、始めようかv”

ドクン




「ゃ・・やだ!ジローちゃ!止め・・て」
みるみるうちに止まったはずの震えと消えたはずの恐怖が戻ってくる

「princess・・。大丈夫。俺を・・信じて」
その強い眼差しに私は逆らう事ができなくて、、

私は黙って膝に置いてある手をギュッと握り、俯いた







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あきゅろす。
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