悔しさ 幸村sid
「…」
「…」
俺らの中で沈黙が流れる
海里は今日学校を休んだ
あれから俺は海里の携帯に電話やメールをしたり、家まで行ってインターホンを何度か鳴らした
当たり前かもしれないけれど、どれも海里は出てくれなかった・・
本気で入ろうと思えば柵を乗り越えたり出来たんだと思う
…でも、それをしなかったのは2つ…理由があった
1つは海里が俺たちに合って震えだしたのはそれほど怖い思いをしたからだ
だから、俺にあってわざわざ思い出さすのは…残酷すぎる気がした
2つ目はもっと速く見つけてあげられなかった自分に腹立たしくて…海里に会う資格がないと思ったからだ
それと…こんな時に思うことじゃないけど、、
海里に怯えられて…また俺の中の何かが壊れるのが怖かったってのもあったと思う
海里・・・
俺はいつも笑顔でドリンクを配りに来る海里を浮かべながらコートのドアを見つめた
すると
そこには俺の思い描いた女の子じゃなくて男の集団があった
跡部達だ
「! なんで氷帝がここに・・・」
ブン太が声を漏らす
「・・跡部、あそこ」
宍戸が俺たちを指さした
「あぁ「氷帝生!何故入ってる!!さっさと出て行け!!」
跡部の言葉を制して部長が言った
「は?」
「でてけと言った」
「ふざけんなよ?princessをあんな風にさせといて黙ってられる訳ねーだろっ!!!!今すぐにでもお前らをここk「景ちゃん。ここで権力振りかざすんはやめ」
「っ・・悪い」
「いや、俺も一歩間違えればそうなってるで」
忍足は跡部に笑顔で言う
でも、その笑顔は笑っているのに、、笑ってなかった・・
「幸村、仁王、話がある。・・・・お前らも関係してそうだな。こい」
急に俺らに向き直ったと思ったらそう言って跡部は校舎側へと俺たちを呼ぶ
「・・・」
俺と仁王は目線を宙に浮かせて拳を握りしめる
コイツらには・・・言わなくてはいけない気がする
「なぜ、ここに氷帝生がいる」
真田が跡部達に問う
跡部達は怒りのこもった・・・それでいて冷静な目で俺たちを見る
「なぜ・・・だと・・・?」
その低く怒りのこもった声で俺たちはビクリと体を跳ねさせる
ガシッ
「princessに何があった!?テメーらは何をした!!!!」
跡部が俺の胸ぐらをつかんだ
「お前らなんでそんな呑気に部活してんだよ!!?意味わかんねーよ!!!」
宍戸も同じように仁王に掴みかかる
「なっ!?お前達何をs「何をじゃないやろ!?」
忍足の声が響いて静かな空気が流れる
「絶対にゆるさへん」
忍足の怒りの声が放たれて
また・・静かな空間に戻る
「・・悪い・・。守れなかった・・」
ポツリと仁王が口を開く
その声に胸がきつく締め付けられる
『守れなかった』
守りたかった
君のあんなおびえてる顔を見たくなかった
怖い思いをさせたくなかった
なのに・・ ・
守れなかった
俺は握っていた拳にさらに力を込める
「『守れなかった』じゃねーだろ!?守れなかったんなら、なんでここにいるんだよ!?これからは守る気すらしねーのかよ??!」
「違う!!・・違う・・・」
俺は声を荒げだんだんゆるめていく
守りたいんだ
そばにいてあげたいんだ
でも、、、俺は君を守りきれなかった
言葉が震える
「違くねーだろ!?現にお前らはここにいる」
「・・・」
俺は唇をかみしめて俯く
「さっきからお前らなんなんだよぃ!?」
ブン太やみんなが跡部達をつかむ
「・・。幸村、仁王俺らの事は話してないのか?」
俺と仁王は目を合わせ、小さく頷く
「っち。俺らはprincess・・海里を慕ってる者だ」
「海里を・・?」
「あぁ。だからprincessをあんな目にさせたお前らを許せない!」
その言葉で俺と仁王以外は一瞬ひるむ
「何があった・・!?言ってm「跡部」
跡部が俺たちに言おうとすると他の奴らとは違い、後ろで俺らを見ていた芥川が口を開き、校門へと体を向ける
「無駄だよ。だいたい、こいつらの顔なんて見たくない。帰るよ」
「芥川先輩!?何d「ひよC、聞こえなかった?『無駄』だよ。こいつらと話したって。あんなにおびえているprincessを1人にさせてる奴らなんか・・・・どうでも良いだろ?」
芥川がいつもと違う
その目、口調、表情からいつもの彼とは違い、恐怖を覚える
「ジロー、でm「俺、今すぐここにいる奴ら殴ってやりたいよ。でも・・そんな事してまた、princessの泣き顔を見たくない」
「っ・・」
「行こう」
そう跡部達に言って歩き始める
「っち」
跡部達もそれを追った
「・・・」
俺たちは部活が終わり、無言でいる
昨日の終わりからずっとこんな感じだけど跡部達が来た事もあり、それをさらに増した
バンッ
その静かな空間を破り、ドアが勢いよく開けられた
「芥川・・?」
そこにはさっき出て行ったはずの芥川
「ねぇ」
俺の声は無視して芥川は柳を見上げる
「ここの部の元マネージャーの名簿、ちょうだい」
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