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家庭訪問2
「のぅ。幸村。電車なんて乗っているが、海里の家の本邸がどこかわかっとるのか?」

「あぁ。さっき携帯で探したらすぐ出てきたよ。よくテレビで特集とか組まれてるしね」

「そうか」

「あっ次の駅だよ」


***

「お嬢様。到着致しました」

「ええ。ありがとう」

あっつい癖でお礼言っちゃった・・


私はそのまま屋敷に入って階段を上がり

そして祖母の書斎へ行く

コンコン



「どなた?」
ノックをしてからしばらくして返答が帰ってくる

今ここで名乗ったら会ってはもらえないだろう

「失礼します」
私はその質問には答えずにドアを開ける

「どなたか聞いているn・・・」
お祖母ちゃんは言葉をとぎり、書類から目を離し目を見開きながら私を見る

「何しにいらしたの」
冷たい声
冷たい眼差し

「学校で私の登録を偽っているとはいえ、【家庭訪問・三者面談】と言う手紙を頂いたので・・」

「だからなんですか」
お祖母ちゃんは私から目を離し、また書類の方を向く

「血縁上、私の保護者はお祖母様とおじい「あなたに『お祖母様』などと言われる筋合いはありません。だいたいあなたと血がつながっているなんて人様に知られたくないから、わざわざあなたの登録をごまかして学校に入れたとゆうのに・・」

お祖母ちゃんは私を冷たい目でにらみつける

「保護者が必要なのなら、逃げた母親でも探してみたらどうです?・・まぁ、探すことはあの人が許さないと思いますけど」
私をあざ笑うかのように言った

『あの人』はお祖父ちゃんのことだろう・・

「では、ご参加になってはいただけないと」

「それくらい聞かなくても分かるでしょう?相変わらずあの女に似て頭脳能力が低いのね」

「っ・・・」

「もう、用は済んだのでしょう?はやく帰って下さらない?目障りよ」

私はドアへ向かう

「・・もういらっしゃらないで下さいね。あなたはもうこの家の一員では無いのですから。それと、表面だけとはいえこのままでは当主になるのですから、余計な物にうつつを抜かさないで教育を受けなさい。」

私は垂れ下がっている手の拳を握りしめる

「卯月の名、そして別荘とはいえ生活をさせてあげているのですからありがたく思いなさい」

その言葉を聞き、震える声を絞り出す

「はい・・申し・・わけあ・・りません。失礼・・致します」

自分の物ではないようにふらついた足を無理矢理動かして部屋を出た


その後、迎えに来ていた車に乗せられ門へと向かう



心のどこかで期待していたのかもしれない
お祖母ちゃんとお祖父ちゃんとみんなが昔のように戻っていることを・・
そして・・きっとそうなることを願っていたんだ

馬鹿みたい
この家を出された時、もうここの人間は信用しないと誓ったのに・・
もう、何が何でも戻ってこないと誓ったのに・・・


本当に馬鹿みたい


「到着致しました」
「・・・」
今度は無言のまま車を出て門をくぐる

門が閉まる音と同時に目から大粒の涙があふれてくる

馬鹿みたい。
もう、、やだ。
なんで・・っ
私も、お母さんやお兄ちゃんと一緒に逃げてしまえば良かった
なんで・・残ったんだっけ・・

私は少し歩き、警備員の見えないところへ行き、涙を拭く


***
「海里遅いのぅ」

「うん。傷ついてなきゃ良いんだけど・・」

そんなことを話して1時間ぐらいたった頃、海里が門から出てきた

その姿を見て俺と仁王は言葉を失う
いままで見たことのない気高く高貴な顔をして、正装をした海里がいて見ほれてしまったのだ


でも、それはつかの間。

門が閉じると同時に海里は涙を流した

それを見て、俺たちは動きを止める

そして海里は少し歩き、門から離れて涙を拭いていた

俺は思わず声を掛けようと口を開く
「・・み「princess!!」

だが、その言葉はある男の声で遮られた






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あきゅろす。
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