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繰り返す言葉 幸村sid

助けて・・精市





「海里・・遅いな」

なんだろう。。何故か胸騒ぎがする

「参謀!だめじゃ!さすがに遅すぎる!ちょぉ俺探してくるぜよ!」
俺が考えていると仁王が走り出した

「あぁ!俺も行く!幸村達も手伝ってくれ!胸騒ぎがする!!」

珍しく柳まで焦っていてみんながそれぞれ走り出す



なんでだろう
あそこに君がいる気がする・・
行かなくちゃいけない気がする!

「みんな!そっちじゃない!!!きっと体育倉庫だ!!!!」


俺は今までにないほどの大きな声を出して体育倉庫へと走った

「幸村、確信はあるのか?!」
「ない。でも、行かなきゃいけない気がするんだ!そこにきっといる!」

俺の頭の中に一瞬海里の泣き顔が写った

なぜだろう・・っ
こんなのは初めてだ






バンッ

大きな音をあげて俺たちは扉を開く

「海里!!」

でも、そこには君の姿はなかった

「っち!ここじゃないようじゃな・・急いで探してやらんt「まって。いる。 海里」
俺は仁王がまた走り出そうとしたのを止めて倉庫の中に足を運ぶ


すると、跳び箱の裏にアヒル座りをしているであろう足が見えた

俺はすぐにそっちに駆け寄り、名前を呼ぶ

「海里・・?み・・・!!?」
俺は言葉を失い、後ろにいたみんなの動きも止まる








そこには服の所々を破られ、
いつもはサラサラとしていて綺麗な髪が乱されている

泣き崩れた海里の姿








「なんだよぃ・・これ」
ブン太が恐る恐る口を開いた

「誰が・・こんな・・っ」

俺は海里に近づこうと1歩を踏む出そうとすると急に海里が大きな声を出した
「やっ!こっ・・来ないで!・・ゃ・・ぃゃ・・ぃや!」

海里は俺たちから後ずさって震えだす

「え・・?」

・・ごめ・・でも・・怖・・の・・・ごめ・・・なさ・・
小声でガタガタと震えながらも、海里は俺たちに謝ってきて・・
本当におびえている事が分かった

そんな海里に俺達はどうする事もできなかった・・・



そしてその海里を見て、俺の中の何かに音を立ててひびが入った




「海里、これ」
バサッっと音を立ててジャッカルが手に持っていた上着を海里に投げた

それにまた海里はビクッと反応する

「まだ今日は着てねーから洗剤の臭いしかしないはずだから・・それ着てけ。おい、お前ら外に出るぞ」

ジャッカルが俺らを外に促した







「くそっ!!何で・・なんであの時に探しに行かなかったんじゃ!!」
仁王が校舎に拳をぶつけた

「誰が・・あんな事を・・」
柳生が呟く
「少し・・調べる必要があるな」
冷静にしゃべっている柳の声にも怒りを感じる
「なぁ!!お前ら知ってたのk「なんでそんなに冷静なんだよ!!蓮二も仁王も、知ってたのか!?なぁ!」
ブン太が仁王に掴みかかるのと同時に俺も蓮二に掴みかかる


なんで・・なんで知ってたのならもっと速く・・っ


「やめろ幸村!ブン太!落ち着けよ!こいつら責めたってどうしようもねーだろ!!!」
ジャッカルが俺らを2人から引きはがす

「落ち着いてられっかよぃ!!」

「丸井!」
「でもっ!・・・っ・・」
ブン太は黙り、俺はジャッカルに抑えられたまま拳を握りしめて俯いていた



なんで・・なんで守れなかったんだ・・っ




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あきゅろす。
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