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家庭訪問
【家庭訪問・三者面談】
そう書かれた手紙を担任から配られた

・・・どうすっかな





「海里。これ、大丈夫なの・・?」
私の机の上に置いてあるそのプリントを指さしながら精市が聞いてきた
横に柳君と雅治もいる

「んー・・。一応、、本邸に行ってくる。だから、今日部活休むって言っといてくれない?」

「ああ。分かった」

私はその返事を聞いたと同時に鞄を持ち、席を立つ

「ありがとう。じゃぁ、部活頑張ってね」
そう言って私は教室を出た



***
「なぁ、仁王。俺も行ってくるから部長に言っといてくれないか・・?」
「・・・俺も行っちゃダメかのぅ」

「それは・・俺には分からないよ」
「そうか。じゃぁ俺も行くぜよ。柳、頼んだぞ」
「ああ、・・頼むぞ」
「おうよ!・・参謀が気にするなんて珍しいのう」
仁王がニヤニヤと言うと同時に柳はどこから出したのかスリッパで仁王の頭を殴った

スパーン!

「っつ!!ひどいぜよ」
「・・さっさと行ってこい」







***
「・・・ふぅ」
私は本邸の前で一つ・・ため息をつく

洋服は一度家に帰り正装している

「よしっ」
門の前の警備員の前に立つ
「開けて」
昔教えられた『心を許せる者以外には気高く、威厳を持って』とゆう言葉を思い出しながら言う

「! お嬢様!ようこそいらっしゃいました。・・ですが、奥様と旦那様にはお入れしn「わかっているわ。でも、用があるの。開けて」

「ですから・・」
「この家で煙たがれている私でもここの従業員を日本から追放するくらいの力は・・あるわよ?」

「っ!ですが・・」
「ハァ、いいわ。私が勝手に入っていったことにしなさい」
そう言って私は門を開けるボタンを押し、中に入る

暗証番号くらい変えときなさいよ

「っお嬢様!!」
その声を無視し、車を使わずに建物へ向かう

今の段階では建物の屋根すら見えない
・・・今日中に付くのかな・・・

私は足を速める
すると・・
「お嬢様!!」
後ろから声が聞こえた
「あら、綾先。何?追い出しにでも来た?」
私はわざとらしく笑ってみせる


その人物は綾先と言って、お祖母ちゃんが豹変してから私ではなくあっち側についた者だった


「っいえ!そんな!違います!・・お車をお使いになったらどうでしょうか?すぐにお呼びしますので」

「結構よ!今更なに?媚でも売ろうっての?もうあなた達は私にとってあかの他人なの。もう関わらないで下さる?」

あなたは私を裏切った
それに、私が言えた事じゃない・・分かっているけど、、お母さんがお祖母ちゃんに追いつめられていたことも知っていたのに助けなかった・・・
あなた達との思い出はもう心の奥底にしまって鍵を閉めたの

だいたいあっち側の人間が用意した車なんて危なくて乗れるわけ無いじゃない

「・・・申し訳ありません・・。でも、お車はもう手配しましたので使って下さい」
綾先が手を握りしめていたのが分かった
それを見て少し・・本当に少しだけ胸が痛んだけど・・でも、もう知らない。
もう、私には関係ないんだから

「結構と言ったはずよ」
私が言うと綾先の後ろに車が着いた
「申し訳ありません。でも、お嬢様の足でお屋敷まで行くのは・・。お願い致します。お使いになって下さい」
綾先は車のドアを開ける

・・・
これが
本当に最後
もう、
本当に
関係ないんだから
絶対に・・
これが最後


私は無言で車に乗った



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あきゅろす。
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