違うもの
ピンポーン
その音に私たちは慌てる
「あっきたっ!みんな、準備準備!!」
私はみんなにそう言ってインターホンで「どうぞ」と言う
「俺はこのクラッカーにするかのぅ」
そう言った雅治の手に握られたのは私があえてつっこまなかった『何か違う物』
「っ仁王君!?それ使うんですか!?というかそれクラッカーなんですか!?」
「当たり前じゃろ。使うために買ってきたんじゃ」
そう言って雅治が持ったのは
【機関銃クラッカー☆】
と書かれた、その名の通り機関銃の形をしたクラッカーだった
「けが人でないようにね;;」
「市販の物だ大丈夫だろう」
「だといいけど」
話していると廊下からかすかに足音が聞こえる
そしてその足音は部屋の前で止まる
[なっなんだよぃ!?なんで俺たちから入らなくちゃいけないんだよぃ?!]
[うるさいぞ、丸井。ヅベコベ言わずに入れ]
[そうだぞ、ブン太]
[フフ、何があるのかな?]
「おっ、入ってくるかのぅ」
そう言って雅治は機関銃型のクラッカーを構える
・・・なんか本物構えてるみたいだよ;;;
[なっちょっ!押すなよぃ!!]
バンッ
「おわぁ!?!」
パーン
パーン
パーン
「なっ!?」
「びっくりしたぁ」
2人は私たち3人の放ったクラッカーに驚きを見せる
ん?
まさはr
ドカーーーン!!!!
「わぁぁ!?」
その場にいる雅治以外の人が驚きの声を上げる
「ククッ・・はは、あははは」
雅治は機関銃を下に落とし、お腹を抱えて1人で大爆笑する
「く..ぷ・・はは」
シ...ン
私たちがポカーンとした顔を見せると雅治の笑いがいっそう大きくなる
「・・くぉら!仁王!たるんどるぞ!!!」
私たちの沈黙を破って真田君は青筋をたてて雅治に怒鳴った
「ぷ..プリ」
「ゴホン。気を取り直して・・」
「「「「「「Happy Birthday!!」」」」」」
「「へ?/え?」」
私たちが声をそろえて言うと、2人は間抜けな声を出す
「もうすぎちゃったんだけど、やっぱりしっかりお祝いしたいって事になってね」
私がみんなにふるとみんなは笑顔で頷いた
すると、2人は顔を見合わせて笑う
「「ありがとう」」
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