見てたら・・わかる
「あっ俺、職員室によっていくから先行ってて」
景吾と分かれた後、教室に向かっていると精市が思い出したかのように言った
「あっわかった!また後でね!!」
私は精市に手を振り、また前を向いて教室に向かった
「おぅ。海里」
「あっおはよう雅治」
「昨日はどうじゃった?」
「どうって?」
「幸村、お前さんちに泊まったんじゃろ?」
「へ!?なっなんで知ってるの!?」
「何となくそんな気がしてのぅ・・。ホントは俺も泊まろうと思ったんじゃが邪魔だと思ってな」
「え?邪魔?」
「ククッ 好きなんじゃろ?幸村のこと」
その言葉を聞き、私は歩いていた足を止めた
「へっえっちちがっ!!えっ?!ちょっ!!あのっ!!///」
「クック..お前さん面白いのぅ。まぁ、落ち着け」
「えっっちょっ///なんでっ!?」
「・・・見てたら・・わかる・・」
「まさ・・は・・る?」
「っは。何でもなか。」
「///」
「黙りなさんな」
「だって・・誰も気づいてないと思ってたから・・//」
「クック」
「ん?ちょっとまって?いつから知ってたの?」
「あー;;初めてあった時から何となく・・な」
「じゃぁ、なんで・・私をマネにしたの・・?精市目当てかもよ?」
「あぁー・・。なんつーか・・」
「なんて言うか?」
「校舎裏で・・壁打ちしとったじゃろ・・?」
「!見てたの!?」
「すまん」
雅治は申し訳なさそうに言った
「ううん。。・・・同情?」
「!ちがう!!!そうじゃなくて・・っただ、テニスが好きなんが・・分かったから・・っ」
雅治は私の問いにすぐに反応して目の色を変え、すごく焦っていて・・嘘はないと思った
「そっか。変なこと聞いてごめんね」
「いや、俺こそすまんな。・・・で、精市が好きなんじゃろ?」
「・・ぅん///」
「・・クック、可愛いところもあるんじゃな」
雅治ははにかみながら私の頭をポンポンと撫でた
「な、なによ〜//」
「まっ、がんばりんしゃい。応援しとるぜよ」
そう言って雅治は私たちのもっと前を歩いていたブン太の方へ歩いて行ってしまった
「雅治っ!!」
私は照れ隠しのため俯かせていた顔を上げ、雅治を呼ぶ
雅治はフッと私の方へ振り向いた
「ありがとう」
そして、彼はいつもとは違う笑顔でふわりと笑った
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