[携帯モード] [URL送信]
椅子
幸村君をリビングに案内して気になることを1つ聞いてみる

「えっと幸村君・・、家の人に言わなくて良いの?もう9時まわってるよ?」

「あっそうだね。ちょっと電話させてもらって良い?」

「あっうん。どうぞ」

そう言うと幸村君は携帯をいじりだした

私はその間に紅茶を入れ、幸村君にもっていく

紅茶を出した時もう幸村君は携帯をしまっていていつもの笑顔で座っていた

「お家の人、なんか言ってた?」

「いや、仁王の家泊まるって言ったから大丈夫だよ」

「へー雅治の家に・・・ってえええええ!?幸村君泊まるの!?」

「ああそのつもりだけど?」
「えっちょっ!?それはダメだよ!」
「なんで? フフ、もしかして海里そうゆう事考えちゃった?」

幸村君は心底楽しそうに言ってきた

「やっ!ちが/////」
「へー。『そうゆう事』がどうゆう事だか分かるんだ」
「なっ////知らない!!しらないもん!!」

私が言うと幸村君が私たちの間にあった机をまたいで私の方に来た

「知らないなら教えて上げようか?」

くくく黒い!!!幸村君が黒いよ!!

「いいいいや、良いです!遠慮しときます!!!!」

「フフ、遠慮はいらないよ」

そう言って幸村君は私の座ってたソファーの隣に座り私の肩をつかんだ

ええええええ//////まぢで!?

「ちょっ!幸村君!?」
「ん?」

えっちょ!『ん?』じゃないよ!!

「何しようとして・・」
「だから『そうゆう事』」

「ややや!!ス、ストップ!!」

「えーー」

幸村君は本当に残念そうな顔をした
えっ本気だったの?!



でもいつも大人びてる幸村君の子供っぽい一面が見れてなんだか嬉しく感じた




「俺のこと好きなくせに」

幸村君は私の耳に息を吹きかけるようにして言った

//////もう、ホントその攻撃やめて下さいぃ///

「やっあの///」

なんだか図星を言われて言い返せない

「赤くなっちゃってかわいいなぁ海里は」
幸村君はフフっといつもの笑みで言った

「うぅ〜///・・・あっ!!そうだ!ご飯食べよう!ご飯!!」
私はともかくその場から逃げたくて話題を他の物にうつした

「この場から逃げたいんでしょ?」

うっ!こうも図星をつかれると痛い

「違くて!ほら!幸村君部活でつかれてるじゃない!だから・・ね!」


「フフ、まぁそうゆう事にしといてあげるよ」

幸村君のその言葉を聞き私は少し頬をふくらまして立ち上がり、キッチンへと向かった







何か作れる物はと冷蔵庫を開ける

ん〜この材料ならカルボナーラでも作りますか

そんなことを考えながら手を進めていくとふとさっきの幸村君の言葉がよぎった

『俺のこと好きなくせに』

・・・

・・・
もしかして、
もしかしなくても
ばれてる!?!?!?!

えっ!!!!!嘘!!!!!??

あっでも、あれ?
もしかして朝の時点でばれてた・・?

えっじゃぁ雅治が『ほらのぅ。この方が効くじゃろ??』って言ってたって事は
雅治にもばれてる!?!?

いつ!?なんで!?

私がパニックを起こしていると後ろから幸村君急に声を掛けてきた

「それ以上ベーコン細かくしていいの?」

「へ? !あぁぁ!!」

私は慌てて手元を見るとベーコンが予定の半分くらいの大きさになっているのに気づく

「フフ、大丈夫?手伝うよ」

そう言って幸村君はテキパキと作業を始めた




手際良いな!!オイ!!


「できた!!」

「うん。じゃぁ食べようか」

幸村君が言うのと同時に食べ始める


目の前には幸村君

この家には椅子がいっぱいあるけど
今まで一瞬たりとも私の席以外が埋まることがなかったのに・・

「ありがとう。幸村君」

私は人生で一番心のこもった笑顔を見せた

[←][→]

2/7ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!