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「ちょ、待てよ!」
僕は引っ張られていた跡部・・さんの手をふりほどく

「アーン?なんだよ?」

「なんだよじゃな・・ありませんよ!!なんなんですか!?」
僕は、一足先を歩いていたそいつらにキッと目を向ける

「敬語はやめろ。
あと、なんなんだとはどうゆう意味だ?」
不思議そうに僕を見つめるそいつら

「っだから、なんで急にこんな「昨日跡部が言った言葉覚えてるー?」
僕が言っている最中、確か・・『あくたがわ』とか言う金髪が首をかしげた

「言った言葉?」

「『明日も来いよ!』って」





・・・



そんなこと・・



言ってたか?




・・あー・・言ってたかも・・


「だから今日、陸斗が昨日着てた制服と同じ制服の子見つけて・・ついてったんだけど、陸斗は帰ったって言われちゃってさ」

「で、つまんなくってあの店入ったら陸斗がいたから、つれてきちゃった☆」

「てなかんじやでー」
数人で、言葉をつなげて話すそいつら

「はぁ・・なんだよそれ」
そのなぜか面白おかしく言うそいつらに少し笑みがこぼれる

「まぁ、そんなこんなで行くぞ!」
そんな僕を見てニッと笑いながらそいつらに手を引かれた








「・・で?」

「? で?ってなんだよ」
隣で疑問符を浮かべる向日・・

「いや、だから僕は何してんの・・?」

「んー、俺らのテニスを見てる」
人差し指を顎に当てて、考えた後、僕にビシッと指をさして答えた

いや、そんなの分かるけどさ;;

「えっと・・だからなんで見てるのかなって・・;;」

「あ、なんだよ。やりたいなら言えよな!ほら、コート行こうぜ!」
言ってベンチから立ち上がり、ラケットを肩にかけながら僕を見る

「あ、いやそうゆう訳じゃないんだけど・・」

「じゃぁなんだよー。何が言いたいんだよ」
そう、うなだれる向日・・

何が言いたい・・って
・・僕がこうしている意味はあるのかって・・言いたいんだけどな・・

そう思いつつも、その気持ちはため息と同時に空気に流す
そして、チラッと真剣に其奴らの試合を見てみる

楽しそうにボールを追いかける奴
勝とうと必死な奴…

その表情は、気を遣ったりするめんどくさい人間の感情は一切なしで…
自分に素直なものだった

…いい、なぁ…

『テニス』というスポーツにも、幸せな思い出が微かにだが…ある
だから、何も考えずにボーっとそれを見ているのは、

なんだか居心地良く思えた

昨日は『跡部』に会ってパニックになったりしてたから気付かなかったけど…。
今は、なんだかもう何も考えずに見ることが出来た

「みー?」

「んー?」


ううん!なんでもない


海里



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あきゅろす。
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