訪問!
「ねぇ、海里。ブン太や仁王、柳生、ジャッカル、柳、真田に家柄とかを話す気にはならないかい?」
あの日から精市は私を帰り送ってくれるようになって帰り道、急にそんなことを言われた
「え・・なんで・・?」
「このメンバーなら信用できるからだよ。他の奴らも信用できないわけじゃないけど、、付き合いが短いし保証はできないからね」
「でも・・」
「あっ無理にとは言わないけどこいつらならきっと君のことを分かってくれる気がするんだ」
「ん。あっ言ってなかったけ?柳君は知ってるんだよ」
「え?!初耳だよ」
そういえば言ってなかったな。
色々と心配してくれてるのに・・
「マネージャーになるとき調べたんだって。それで、媚を売るのは好きじゃないって言われた。」
「フフ、そうゆう奴だよね」
精市君は前を向いたまま笑った
確かに、精市の出したメンバーは私も仲良くさせてもらってるし、信用できる。
それに、みんなは私を『仲間』だと受け入れてくれた
仲間にはもちろん隠し事をしたくなかった
真田君は注意点とかズバッっと言ってくれるし
ジャッカル君と柳生君は短い休憩時間なのにいつも私の手伝いをしてくれるし
ブン太は何だかんだ言っても手伝ってくれたり、人の表情をよく読んでくれるし
雅治は心配してくれたり、さりげなく優しくしてくれる
話して・・みようかな・・
そんな気が起きるほど私もみんなの事が大好きだった
「・・話して・・みようかな・・」
「本当かい?」
「うん。私もみんなのこと信用してるし・・大好きだもん」
「フフ」
精市が笑うのと同時に私の家の前についた
「また、泊まらせてもらって良いかな?」
「また〜?」
「嫌かい?」
「ううん!そんなことない」
そう、あの日から精市はよく私の家に泊まるようになった
わざわざ学校に来る前に親に許可かをもらって・・・
「海里〜♪」
私が部屋でウトウトしていたらお風呂上がりの精市が入ってきた
「わぁ!どうしたの!?」
「フフ、今日も一緒に寝ようと思って」
そう言って精市は私のベットに入って私を抱きしめた
精市は泊まりに来るといつもこれで・・
でも、私は何回やられても慣れないわけで;;
いつも心臓がばくばくしてる
そして・・
「せ、精市〜///」
「フフ、いいじゃない。・・それにしても海里、スタイル良いよね。くびれとかスラッとしててさ」
言って私のTシャツを少しめくって直に人差し指でツーとくびれをなぞった
私の体はビクッとはねる
日に日にセクハラの回数が増えているような気がするのは私だけでしょうか・・・;;
「フフ、可愛い反応だね。つい襲いたくなっちゃうよ」
「やめて下さい」
「いやだなージョウダンダヨ」
「冗談に聞こえないよ!?」
「うるさいなー。そんな子にはお仕置きしちゃうよ?」
幸村君は黒い笑みを浮かべると私の両頬とおでこにいっぱいキスしてきた
ちょっ////
私は思わず目を瞑る
するとさっきの柔らかい唇の感触ではなく、パンッとおでこに痛みが走った
私は驚き目を開けると精市は笑顔で
「こんな時にそんな真っ赤にした顔で目を瞑ったりしたら本当に襲っちゃうからね」
そう言ってまたギュッと抱きしめた
そんなこと言われても・・////
次の日、私は昼休み、屋上でみんなに私の家柄のこととかを話した
話し終えた直後はみんなシンとしてしまった
すると雅治と柳生君とジャッカル君は「やっぱりな」みたいな顔をしていた
なんでも、私の振るまいが良いとこのお嬢様の雰囲気だったとか・・
ブン太はというと・・
「まじで!?なぁなぁ!!俺、海里の家、行ってみたい!!」
と、目を輝かせていた
「ブンちゃん。」
雅治は私が困るのと思ったのかブン太を止めた
「あ・・そっか。ワリィ」
「ううん!!全然っ!良いよ。平気。いつでも来て!」
「本当か!やったぜぃ!なぁなぁ、じゃぁ今日部活が終わった後行ってもええ?」
「あー。私は良いけど、家の人とか平気?結構遅くなると思うよ?」
「おう!じゃぁ帰r「なら俺らも行くかのぅ」
「でも、ご迷惑じゃないでしょうか?」
「いいよ。どうせ私以外いないし」
「本当か!?じゃぁ俺もいっても良いか?」
「なかなか興味深いな。俺も行きたいのだが・・」
「いいよ! 真田君は?」
「うむ。お邪魔するとしよう」
「なら、今日はみんなでうちに行こうか」
〈フフ、ブン太、2人きりになんてさせるわけ無いだろう?〉
「なっ幸村君!」
「え・・なに?今精市なんて言ったの?」
「いや、何もいってないよ」
精市は満面の笑みで私を見た
何か言ったんだな・・
話しに区切りがついたところで雅治は真剣な顔で私に聞いてきた
「母親にやられたとかゆう足の怪我はお前さんの家柄なら良い医者とかに診てもらえんのか?外国の治療とかなら治るんじゃなか?」
「・・・お祖母ちゃんは私にそんな事してくれないよ。
お祖母ちゃんにとって私が何かに熱中するのは良い事じゃないし、それに私が家の者に言ってもお祖母ちゃんが聞く耳を持たないよう言っていて誰も聞いてくれないから、、、そんな高価な治療は受けられないの。
・・それに、、」
「・・それに?」
そう私の言葉を繰り返す真田君
私はそれに対してただ眉を垂らして微笑む事しかできなかった
・・・だって、これは『巻き込む』事になってしまうから・・
「・・すまん。聞いちゃダメなワードだったのぅ」
そんな私を見て、察してくれたのか雅治が言いながらバツが悪そうに謝ってきた
「ううん。大丈夫よ」
「その足の怪我はマネージャーの仕事などでは平気なのですか?」
「・・平気だよ!!」
正直言うと平気な訳じゃないけど、そんなことでみんなに気を遣わせちゃダメだしね
「そうですか。ですがあまり無理はなさらないで下さいね」
「うん!ありがとう」
部活が終わっていつもみたいに手伝うと言ってくれるみんなを振り切って片付けをする
今日はみんながうちに来るから急がないと…
でも急いでも女子1人の力では最低でも1時間半はかかるわけで…
30分がたったころブン太が
「海里〜!!ここ開けろよぃ!!手伝うから!!」
とドアをガンガンとゆすりだした
やっぱり時間かかりすぎだよね;;
「そうですよ。女性1人では大変じゃないですか」
「大丈夫だよ!!あと少しだから」
私はブラシをかけながら走ろうとする
「わ!!走るんじゃなか!!」
すると雅治が大きな声をだした
みんなの視線が一斉に驚いたように雅治をみる
「あ…いや、無理しなさんな」
「へへ。大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」
私は笑顔で答える
ガチャ
…ガチャ??
「ふぅやっと開いた」
精市は右腕を額にあてて一仕事終えたかのようにため息をする
「仁王の言っていたピッキング、結構かかるね」
「じゃからオススメ出来ないと言ったはずじゃ」
「フフ、まぁ開いたことだし、みんな!やるよ!!」
精市はみんなをコート内に促す
「ダメだってば!怪我したらどうするのよ!」
「大丈夫じゃ。俺らはそんなヤワじゃなか。それに、怪我人の…しかも女子にやらせるほど俺らは冷えた人間でもなか」
なっ!っと雅治がみんなを見ると笑顔で頷いてくれた
「えっと…じゃぁ…よ、よろしくお願いします」
「フフ、なに改まってるの」
「そうだぜ」
「うむ」
「そうですよ」
「じゃな」
「だって、俺らもう仲間だろぃ!」
私は一瞬固まって、涙を流した
こんなに優しくて暖かい気持ちをこんなにいっぱいもらったのは初めてだから・・
うれしくて
私はここにいても良いんだなって・・
そう、実感した
みんな・・ありがとう
みんな大好きだよ
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