Lesson05
ごっはん〜ごっはん〜♪
「食事、楽しみですか?」
「はい!」
「んふ、そうですか」
つい食べ物の事を考えると顔がにやけて、観月さんに笑われた
だって、建物がこれだよ!?
豪華ホテルなみよ!?
だったら、、
ご飯もっ!
と、思った私が馬鹿でした。。。 涙
ご飯は確かに豪華。
きっと、三つ星シェフとか、そんな感じの人がつくったんだろうと、思われるくらいきらびやか!
なんだけど・・
「おいっ!越前!それ俺ンだぞ!!」
「いいじゃないっすか。育ち盛りなんスよ」
「あぁぁぁー!俺のデザート・・ ・」
「後輩は先輩に貢ぐもんだぜぃ!」
「なんですか!それ!!・・部長〜!丸井先輩がぁ」
「フフ、五月蝿いよ。2人とも」
「そんなぁー・・」
・・・・とりあえず・・
騒がしい
そして、
ご飯はバイキングみたいになってるんだけど・・ ・
「なっ!おい、立海!!肉食い過ぎだ!!」
「うるさいのぅ・・。食いたいんじゃからええじゃなか」
「うおおおおお!最後のショートケーキは俺のだぁぁぁ!!」
「とらせるかぁぁぁ!!」
まさしく戦争
そんな運動してお腹の減ってる人の戦いに入れるわけもなく・・、私はぽつんと1人席・・
う、、なんか・・無性に帰りたくなってきたよぉぉ 涙
と、
そこへ・・
「よいしょっと・・。ここ、座ってよか?」
そうニカッと笑い、私の目の前に座ってきたお皿をいっぱい持った大きな人
「あ、はい」
背、すごい大きいなぁ・・
いきなりの事に驚いて、私はまずそんな事を思った
「向こうは五月蝿くてたまらんったい;;あ、これ、食べてよかばい。俺は、取ってこれるけん」
そう言ってまたニカッと笑うその人
・・・・
いい人だ!!(現金
「あああああ、ありがとうございます!!」
「よかよ。あ、ほしいもんあったら言ってな?取ってくっと」
「わー、ホントですか!?ありがとうございます!」
所々方言が入っていて分かりにくいものの、私は理解してその人を真っ直ぐと見る
この人、本当にいい人だぁぁ!
「くす、むぞらしかねぇ」
私が笑顔を向けると、その人は私の頭を撫でながらそう言った
「むぞらしか?」
「あー、どぎゃん言うん「『可愛い』言うとるんよ。千歳、この間も教えたやろ?『むぞらしか』は『可愛い』いうんねん」
座っている長身の『千歳』と呼ばれてるその人の後ろから片手に包帯を巻いている美人さんが来て、わざわざ訳してくれた
うわぁ・・
すごい綺麗な人だな・・
「悪か、ど忘ればい」
ははは・・と笑う千歳(?)さん
「しゃーないなぁ;; あ、確か海里ちゃんやったけ?俺、白石 蔵ノ介ゆうねん。よろしゅうな」
言って、向かい合うように座っている千歳さんと私の間に座った
そして、包帯が巻かれていない手を差し出される
「あ、よろしくお願いします!」
私は差し出された手を取り、笑顔で挨拶をした
「あ、自己紹介がまだだったけんね。千歳千里ばい。よろしくな」
「はい!よろしくお願いします!」
「ちなみに担当は美術たい、気楽にやろうな」
そうニカッと笑う千歳さん
その笑顔に千歳さんはどっちかって言うと、顔はかっこいい感じの人なのにどこか可愛く感じた
あぁ、こうゆうのをカッコ可愛いのと言うのか・・
と、私は勝手な解釈をした
てか、美術も教えてくれるんだ・・
五教科だけだと思ってた・・
「あ、俺は理科の中で化学担当な。ビシバシしごいたるから覚悟しといてな」
フッフッフーと怪しい笑みを見せる白石さん
・・・;;;
やばい;;
今からでも化学勉強しといた方が良いかもしれない;;
そう私は冷や汗をかく
「俺はー、数学な」
「英語ですわ」
そんな私の肩に急に手が乗ってきて・・
見てみるとお皿を片手に何かを食べてる2人組が私を見ていた
「えっと?」
「俺は忍足謙也や。よろしゅうな!
あ、この合宿には同じ名字の奴がおるから『謙也』ってよんでぇな!」
「あ、はい!」
さっき『数学担当』と言った方の人がなんともフレンドリーに私の手を握りぶんぶんと上下に振る
あ、なんか楽しそうな人だなv
数学苦手だから、謙也さんみたいなタイプでよかったー!
「財前光・・」
反対の方から声がしたと思ったら『英語担当』と言った人がお椀から白玉を頬張りながらもちもちと音をさせて言った
顔はどこか嬉しげだ
・・なんだろ、なんか一瞬私きゅんとした!
白玉好きなんだね!
「あ、えっと財前さんですね。よろしくお願いします」
私は白石さん達にも向けたようにニコッと笑顔を向ける
「よろしゅー。あ、さん付けはええよ。同い年なんやし」
言って、また白玉を頬張る財前さ・・ん?
「Σえっ同い年なの!?」
「なんやねん。そのいかにも『同い年に教わるの』的なリアクションは」
言葉と一緒に財前・・くんは冷たい横目で見てくた
「いや、だって・・!」
いや、確かに・・同い年の子より馬鹿ですよ
馬鹿ですけど!!
「あ、分かってるやん」
・・・ん?
「「・・・・」」
「わ、私声に出てた?」
「いや?」
・・・・
・・・この人、人の心読んだーー!!
ちょっ!そんな事可能なんですか!?
これが例の「黒い」って人ですか!?
「まぁ、ここのメンバーとこれから一緒に生活するんやし、慣れといたほーがええでー」
そう言って私のそばから離れる財前君
慣れるって・・;;
・・ん?
私は財前君の姿を追ってみる・・
狽、
また白玉ぜんざいをお代わりしていた
めっちゃ好きなんだな・・;;
「あ、そうたい。海里ちゃん、彼氏候補おr「千歳ー?」・・何でもなか」
「?」
2人の会話のしかたがなんだか不思議で私はジッと見つめる
「なんでもなかよ;;あ、なんか食べると?」
苦笑いしながら聞いてくる千歳さんをまた不思議に思いながらも、すぐに頭に浮かんだもの・・
「あ、あの!白玉ぜんざいとってもらっても良いですか?」
なぜか恥ずかしくていっぱいいっぱいになりながら言葉にする
いや、だってさ;;
わざわざとって貰うのって、、なんか悪いじゃない?
「よかよ。ちょっとまっとって」
言って通り過ぎざまに私の頭をポンとなでて行ってしまった千歳さん
Σ何ともナチュラルな・・!!
「あ、今海里ちゃん千歳にキュンとしたやろー」
白石さんはニヤニヤと笑って私を見てきた
「やっ、違いますよ〜!ただナチュr・・じゃなくて!なんでもないですって!!」
ついつい本音が口からこぼれて、慌てて訂正をする
「へ〜」
まだその表情を崩さずに見てくる白石さん
「じゃぁな〜、、こないのはどうや?」
言いながら、私の机に置いてあった右手を持つ
「?」
私は何をするのか分からなくて、首を傾げる
と、
ちゅ
そう音を鳴らして口づけをした
『・・・・・・・・』
その光景に騒がしかった周りは一斉に音と表情をなくす
でもその中で白石さんだけはニヤリとゆう笑みを崩さなかった
私はと言うと・・
「あっはは〜、すみません。普通の女の子ならクラクラきちゃうみたいなんですけど、私は榊のおじさんので慣れちゃってて」
しんとした空間の中、私は笑いながら言う
だって、お父さんと榊のおじさんは私が生まれる前からの知り合いだし、私とのつきあいも長い。
だから、会うたんびによく挨拶代わりとしてその行為はされていたからそんなに驚かなかった
でも確か少女漫画では、主人公はここで顔を真っ赤にさせてしまう絵図が多かったから、きっと普通の子はここでドキッとするのだろう
ま、私は『普通』じゃないし?
「あらら、そうなん?」
ハハッとから笑いをしながら白石さんは私の手を解放してくれる
「はい、すいません。会うたんびに榊のおじさんが挨拶代わりに小さい頃からそれ、やってたので慣れちゃって」
「そうなn・・・え?」
少し申し訳なさそうにも笑っている私に白石さんは顔を青ざめさせた
「え?」
その凍り付いた空気の意味が分からなくてまたもや私は首を傾げる
「ちゅーことは・・
俺は・・あの榊先生と間接キスしてもうたって事か!?」
白石さんはすごく深刻そうに言った
・・あぁー、確かにそうなりますね
「部長、ドンマイっすわ」
「あー、ご愁傷様」
「なんか今だけ白石に同情しちまう・・」
周りから投げかけられる言葉
それと同時にまた周囲は騒がしくなった
;;
なんかそんな雰囲気漂わされると私まで可愛そうになってくる
「・・てや」
「へ?」
「海里ちゃん、しゃーないから消毒したってやぁ」
軽く冗談交じりに泣き真似をして、白石さんは私のあごを持ち、顔を近づける
・・・え?
・・・・・・はぁ!?
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