[携帯モード] [URL送信]
薄情者ー!!

昼休み・・





結構な早さで私の噂は広がっていた;;




やばい・・;;


出来れば隠し通したかったんだけどな


教室で机にうなだれて、耳をふさいでいると・・・





大好きな声が聞こえた



「海里!」


「お兄ちゃん・・!」
私はすぐさま駆け寄る




「・・あは・・・ばれちゃった;;」

「みたいですねぇ;;」
困ったように片眉を下げて言うお兄ちゃん

「・・どうしようか・・。せっかく綺麗に姿消したのに、ここに居ることがマスコミにばれたら・・」


もし・・この学校に・・、お兄ちゃんたちに迷惑をかけたら・・





フワ




私が考えていると、頭に暖かい物が触れた


「・・・大丈夫、ですよ。きっと・・。何かあっても俺が守りますから」

言ってお兄ちゃんは優しく頭をなでてくれる


私は気持ち良くて目を細める


なんだか、今の状況を忘れてうれしさがこみ上げてきた





「! それより海里!あの噂も本当なんですか!?」
思い出したかのように私の両肩をつかんで揺さぶるお兄ちゃん

目がまわるぅ;;


「あの・・噂?」

「好きな男のために仕事を辞めたっt「えー!、海里ちゃん!!」
必死なお兄ちゃんの言葉を遮る声

その声の方を向くと、昨日うちに来た4人のメンバーがいた



「大丈夫か?なんか結構噂広がっちゃってるけど・・」
あんまばれたらやばいんだろ と付け足す甲斐さん

「あ、そうだ!サインくr《ゴン》っ・・;;」
笑顔で何かを言いかけた平古場さんはお兄ちゃんを含めた全員に殴りかかられた

「!?」

「冗談やっし;;・・つーか、知念が言ってた『ターに似てる』っつーのはMisatoの事だったんだな」

「あぁ、キモイくらい永四郎の家の1つの部屋にすごいグッズの数があってみんなで引いた あの、 Misatoだったんだばぁね」


Σ!?

「お、お兄ちゃん!?」

「Σあ、あれは母さん達から送られてきたんですよ!」
あわてて、違う違うと手を振るお兄ちゃん

「そっか、、」


なんだか少し寂しい気も・・







「あ!」

「「「「「?」」」」」

「そうだ!今日、部活見に行っt「「「「「却下」」」」
私が思い出したかのように言うと、昨日のように全員が声を合わせて遮ってきた


なんでそんなにみなさん息が合ってるんですか;;


「なんでですかぁぁ〜」
私は脱力するように目の前にいた平古場さんのシャツを握る

「っ//・・だめなものはダメなんばぁ!!」
言う、平古場さんは私と目を合わせない


なんだか、、それが一瞬つらそうに見えた・・


「・・じ、じゃぁ理由くらい教えて下さいよ!」
私はせめて!と目で訴える





「・・・大切だからさぁ」






「え?」

「木手妹がみんな大切だから、傷つけたくないんだばぁ」
呟くように言う田仁志さん・・

「大切・・?」


「おいデブ、しゃべり過ぎさぁ」
いつものにこやかな雰囲気のなくなった平古場さんが田仁志さんに軽く拳を当てながら言った


「え、あnキーンコーンカーンコーン


「っと、もう行かなくては・・。海里、じゃぁ留守番お願いしますね」
真剣な空気の皆さんを救うようにして鐘が鳴って・・

お兄ちゃんを含めた5人はいそいそと帰っていく



「・・はーい」

私はその背中に小さくそう答えて、騒がしい教室に入った






椅子に座ると、もうすぐ授業が始まるってのに周りには生徒がいっぱい集まってきて質問攻めにされる


すると、
遠くの方で聞こえてきた会話・・
「明日だなぁ」

「ぬーが?」
なんだか、噂とかに流されないんだなぁとか思って聞き耳を立てた

あれ、聞いて良いのかな? ←


「ぬーがって;;テニス部の試合さぁ」

「あー、そうだったけか?確か明日は全国大会に行けるか決まるのだはず?」



「らしいな。でも、今年は大丈夫さぁ!!」

「? ぬーを根拠に?」

「だって、キャプテンはあの木手先輩やっし!」

「あいひゃー♪ それは期待できるさー!」

そこまで聞いて、私はなんだかお兄ちゃんは期待されてるんだな・・って思って嬉しくなった。

でも、、



試合・・そんなの、、みなさん一言も話してくれなかった・・



そう心で呟いて、、寂しくなった





私はとぼとぼと帰り道を1人歩く






・・・試合、、くらいなら行っても・・


良いかな・・?




私のない脳をフル回転させて答えを無理矢理出した
そして、近くにあったスーパーに早足で入った

もちろん、みなさんのお弁当の材料を買うために・・











ん?






・・・

て、


いうか!!!


“確か明日は全国大会に行けるか決まるのだはず?”


全国大会!!


私はお店の人に渡すお札をぐしゃっと握った



「っあ!す、すいません;;」
言って私は急いでお店の人に笑顔をみせる





あぁぁぁ・・
そうだよ!私こんな時に転校しちゃったんだよ!!

東京のみんなはもう全国行き決定してたけど、あぁあぁぁ王者立海に勝てたかなぁぁぁっ;;


今日、メールしてみようかな・・

って!私こっち来てから携帯、アラーム以外使ってない!!

あぁあ、私すごい薄情者じゃん;;

今携帯持ってないし、、帰ったら『無事につきましたよ』メールしようッ!







私は買い物袋を両手に、家まで全速力で帰った
















[←][→]

10/13ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!