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出会い



「あの人・・かっこいい」

桜が満開の入学式・・

私は



彼に一目惚れをした。。。




...君と歩む...




「海里〜!同じクラスになれなかったねぇ」
入学式が終わって、クラスに入ろうとしたところ、友達の美和に後ろから抱きつかれて、私は苦笑いをする

「うん。でも隣のクラスだから、、遊びに行くよ」
私がそう言うと、うん!と頷いて自分のクラスへと帰っていく彼女、

その背中に、私は静かに手を振った





見事に知り合いとクラスが離れてしまったため誰とも目を合わせずに無言で自分の席へにつく。

すると、
斜め前の席に・・


さっきの彼が居た。



彼は銀髪の人と目が細い人(目あいてるのかな?)と仲良さげに話していて、とても楽しそう・・


・・綺麗な子・・

思わず、私は心で呟く
一見、女の子と間違えてしまうほどのその綺麗な顔立に、笑顔がとても似合う人だなと・・思った。



その後、担任が入ってきて自己紹介をさせられ、彼が【幸村精市】とゆう名前なんだと知った。

自己紹介をするときの、その凛とした態度にすら・・
どこか胸を揺すられて・・
なんだか、不思議な気持ちだった









それから2週間がたって、クラスに友達もできた。


でも、、彼とは話すことすら
目も合わせたことがなかった。



──でも、




あ、


帰り道、1人で下駄箱に向かうとテニスのウェアを着てラケットを背負った彼の姿・・




──今思えば、これは神様がくれた私へのプレゼントだったんだ


話し、、掛けてみようかな、、



そう思った時、彼がキョロキョロしているのに気がつく。


なにか、、探してる?
どうしよう・・聞いてみようかな?





少し悩んだ結果、話しかけてみることにした。

「あの・・幸村君・・だよね?何か探してるの・・?」

すると彼は一瞬驚いた顔を見せ、でもフワリと笑って口を開いた。


ドキン


その時、私の胸が高鳴った。



「うん。振動止めを探してるんだ」


「振動止めか。何色?よかったら手伝わせて?」
彼の言葉に、自分の心臓を沈めつつ話を進める

と、彼は一瞬キョトンと目を丸くした


「フフ。ありがとう。振動止め分かるんだね。もしかしてテニス経験者かな?」

「・・まぁね。でも今は足の靭帯やっちゃってできないんだけどね」

「あ・・。ごめん。聞いちゃダメだったよね・・」

「ううん。平気。・・で形は?」

「そうかい?あっ逆三角の青い奴だよ」

「わかった!」
私は言って幸村君とは反対の方を探しだす。




「でもどうしてこんなところで振動止め落としたの?」


「フフ、実はね俺のじゃなくて友達のなんだ。
そいつが他の奴とここでラケット振り回してたみたいでね、飛んじゃったんだって」
幸村君はなんだかおかしそうに話していて、つい私もクスリと笑ってしまう

「『振り回してた』って危ないなぁ・・」

「フフ、ホントだよね。後でしっかり言い聞かせないとね」
幸村君は笑顔で・・って!この人黒ッ!!
黒いよこの人!!

「何か言ったかい?」

「いやっ!!何でもないデス;;」

いや、黒族は嫌いじゃないけどね。
でもやっぱ怖い訳よ・・。
てかこんな美人さんなら尚更・・。



「話し戻して悪いけど、もうテニスはできないのかい?」
私がブツブツと1人で思っていると、幸村君がさっきと違い真剣な口調で言ってきた



「ん?靭帯?ん〜。。どうかな?」

「『どうかな』と言うと・・?」

「小学生の間はどうしてもテニスを続けたくて、医者に止められてるのに結構強い痛み止めとか飲みながらやってたから、、無茶しすぎちゃって」

「医者はなんて言ってるの?」

「『ともかく今は足を使う運動は一切禁止!!本当は松葉杖とか使って絶対安静にしなきゃいけないんだけど、海里ちゃんは聞かないからね。。』って」

・・まぁ、それを言われたのは去年の話だけど・・ね


一目惚れ
をしたんだと思う、きっと。
でも、ううんだからこそ・・
彼には『私』の話をしてしまってはいけないと思った

「ちゃんと聞かないとダメじゃないか」
私の説明に、幸村君は眉を下げてため息混じりの声を発する



・・ホント
そうだよね・・


「アハハ。ホントだよね。」
私は自分を隠して片眉を垂らして笑う

自分でやっていて、どこか虚しくなるのは・・何でだろう・・

「じゃぁ、部活はどうするの?」

「部活ね。ホントはテニス強いからここに来たんだけど、1年や2年じゃ治らなそうだからなぁ・・」
私が苦笑いをして言う
と、幸村君は動きを止めて、私に顔を向けた






「・・じゃぁさ、、マネージャーってのはどう・・?」




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あきゅろす。
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