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Reunion
ーー

約1000年程前にこの地を災厄が襲った。
数々の天災、殺戮や破壊を繰り返す狂暴化した魔物たち。
たくさんの生が失われ、人々は絶望へと染まっていく。
そんな最中、突如として現れた精霊王は瞬く間に平和を取り戻していった。

荒れ狂っていた海や空、大地は静まり、
魔物たちは本来の住処である森や山へと帰って行く。

たくさんの人が歓喜し精霊王を讃え感謝していた。
そんな中、

どうしてもっと早く助けてくれなかったのか。

一部の者はやり場のない怒りを一人の青年に向けていた。
力を使い果たし眠りについてしまった精霊王に言葉は届かない。
ならばと王と契約し、共に戦っていた精霊術士へと当たるしかなかったのだ。

青年は反論することもなく、どんな理不尽な言葉でも受け止める。
そんな彼の姿勢に段々と言葉は途切れていった。
ただの八つ当たりでしかないことは誰もがわかっていた事だ。
みなが口を閉ざし気まずさに下を向くと、
そこではじめて青年が口を開いた。

「どんなお叱りも全てオレが受けましょう。ですがその前に彼が安心して眠れる場所を作りたいのです。少し時間をいただけませんか?」

とても愛おしそうに精霊王を見つめる青年を見て、また責めようという者はいなかった。
彼も自分たちと同じ、もう二度と最愛の人に会えないのだと気づいたからだった。

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