じじ孫娘っ! じじ孫娘っ1 (う〜また、あの夢見ちゃった……) 昔、迷子になった時の事をたまに夢で見てしまう。必ず、同じ所で目覚めてしまい、その後は寝れないのだ。 仕方ないので、起きる事にした。 ぽてぽてと、階段を降りてキッチンに行くと、母と祖父は起きていて、朝食の準備をしていた。 「おはよう、母さん、おじいちゃん」 「あらっ?つなちゃん今日は早起きさんなのね。おはよう(^o^)」 「綱吉、おはよう。早起き出来て偉いな」 「うん、たまにはね;;」 (普段、寝坊に遅刻ギリギリが多いからなぁ…) 「今日はゆっくり、ご飯が食べられるわね」 そういって、母はテーブルに次々と料理を並べ始めた。 「いっぱい食べてね。つなちゃん、お義父さん」 「はーい」「うむ」 朝食を食べて、制服を着て、時計を見ると7時半。全然、余裕である。 「行ってきまーすっ」 「行ってらっしゃい」 「車と怪しい男には気をつけるようにな」 (おじいちゃん、毎回同じセリフで飽きないのかなぁ?) 外に出て、向かい側の家のチャイムをならす。 「おや?これは珍しい…どうしました。綱吉君」 「スペードさん……;;;; あの、骸とクロームは?」「あぁ、骸は生徒会の仕事があるとかで、早くに学校に行きましたよ。クロームは…今日はダメですね。」 「具合、悪いんですか?」「少し、微熱でしてね 明日には行けますよ」 「良かった(>_<)」 「綱吉君、ジョットに愛していると伝えて下さいね(^^)では」 「…ハハハ」 (相変わらず、斜め上の人だなぁ…) 幼なじみの、骸とクロームの両親は仕事で世界中を飛びまわっているので、祖父であるスペードが二人の面倒を見ているのである。だが、スペードはちょっと、いやかなり変わっている人物で、やはり孫の二人も少し変わっていると、綱吉は思っていた。 (おじいちゃんの知り合いって、変わってる人多いよなぁ) そんな事を思いながら、 今度は、自分の家の右隣りの家のチャイムを鳴らす。 「おはよう。綱吉君」 「おはようございます。シモンさん、あの炎真君は?」 「ちょっと待っててね。炎真、綱吉君が迎えに来てくれたよ。早く、支度しなさい」 「…はーい」 「ごめんね、綱吉君」 「大丈夫です。」 ドンガラガッシャーンッッ!!!!! と派手な音が響いた。 「大丈夫かっ?炎真!」 「Σ炎真君っ!!」 廊下には見事に、滑り込みセーフの様なポーズの格好をした炎真がいた。 「…………大丈夫」 同じく、幼なじみの小里炎真は、自分と同じくらいおっちょこちょいでよく怪我するので、彼の顔には絆創膏が絶えない。 何だか、もう一人の自分みたいな感じなのだ。 「ごめんね、つなちゃん」「いいよ。炎真君、俺こそ早くてごめんね」 「つなちゃんは、悪くないから…」 「炎真君、行こっか(^o^)」「うん」 「気をつけてね。二人とも」 炎真君のおじいちゃんである、シモンさんは祖父と親友らしく今でも、仲良くお茶を飲んでいたりする。 [戻る] |