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じじ孫娘っ!
じじ孫娘っ10
あの騒動から、一ヶ月ぐらいたった頃、綱吉は骸の家に遊びに来ていた。

正確には、勉強を教わりに、季節はすっかり夏になり、早くも学生は夏休みに入っている。


「ふぇー相変わらず、骸の部屋は綺麗だよな。というか物がないって言うか…」
「失礼ですね。物はあります全部収納してあるんです。綱吉君の部屋が、散らかりすぎなんですよ」


俺が、突っ立っていると、後ろから、麦茶とお菓子を持ってきてくれた骸に言われた。


「…うっ;;ごめん、骸」
「早く、座って下さい。さっさと、宿題片付けますよ。」
「えっ、お前今日どこまでやる気なんだ?」
「全体の半分ぐらいですかね」「無理っ!俺の頭でそんな出来ると思ってんのか!お前はー!第一に、夏休みは今日が最初だぞ!」


そう、昨日終業式を終えたばかりなのだ。初日から、全力で頑張りたいとは思わない。


「何言ってるんですか!君の場合、初日から気合い入れないとあっという間に夏休みが終わります!私だって、毎日見てあげる事、出来ないんですからね。それに……綱吉君も暇じゃないのでは?」

「俺だって、そんなダルダルしないよ!そういうのは、中学で終わりにしようって決めたんだから!…………暇じゃないってどういう意味?」
「忘れたんですか?"雲雀恭弥"ですよ」


骸は麦茶とお菓子を、テーブルに置きながら、サラリと爆弾発言をした。


「うわーん;;;忘れてたのにー!骸のバカァ〜だって、まだ怪我治ってないもん!」

骸はチラリと、俺の右足を確認して
「もぅ、全然普通じゃないですか?包帯も取れてますし、他の傷だって」
「足の方は、まだ一週間後に病院行ってから!」
「…………そんなに嫌なら、変な約束なんか、取りつけなきゃ良かったのに」


呆れた目つきで骸が言う。


「…悪かったな…だって…なんか嫌だったんだよ;;」
「バカですねぇ〜本当に…運が悪いというか何というか」
「何だよー今日やけに意地悪だな;;」


いつもより、骸の態度がキツイ気がする。
(俺、なんかやったっけ?)

俺の言葉を聞いた、骸はものすごーく綺麗な微笑みを浮かべ(悩殺されそうな)、俺は逆に嫌な予感しかしなかった。


「つ な よ し君Vv少ない脳みそはどうやら、忘れてるみたいですが、いつの間に私は"変態医者"の彼とデートしなきゃいけない事になったんですかぁ?」

骸の言葉に、俺は血の気が引いた。確実に部屋の温度が下がったね!
(忘れてたぁー――――!!)
「そそそそそ、それはぁ…あ、あの、えっと……すいませんでしたぁ!善処するって事は言ったけど、絶対って訳じゃないから!」


俺は、丁寧に骸に土下座したね!そりゃあ、もう!


「でも、あれはデートする気満々でしたけど?昨日、クロームを病院に連れていって、言われたんです。振り払ってくるのにどれだけ大変だったか…」
(リボーンの奴っ!しつこく覚えていたんだな………)

「ご、ごめん…骸。どうしても雲雀さん達に近付けなくてリボーンにも頼んだら、あいつが骸とデートしたいって我が儘言ってさ、つい、ね………」
「あの男も大概、しつこいですね。クロームの主治医ではなかったら、たたきのめしてる所です。…………………仕方ないですね。一度だけです!断じてデートではない!と言っておいて下さい。それと私の予定に合わせますからね」
「………いいの、骸?」
「どうせ、ダメと言ってもストーカーされそうな気がするからですよ」
「骸ー!ありがとうっ!!」


嬉しくて、思わず骸に抱き着いた!相変わらず、骸って柔らかくって気持ちいい〜

「ちょ…綱吉君!こら…離れなさいっ〜暑いでしょうが!」
「ヤダーVv骸、大好きー!」

「ヌフフ…仲が良いですね。お前達は。私もジョットと仲良くしてきましょうかねぇ〜骸、クロームをお願いしますよ」


いつの間に、ドアを開けたのかスペードさんとクロームが立っていた。
「…あっ、お邪魔してまーす…」
「ノックもなしに、レディの部屋を開けないで下さい。糞ジジィ」
「うーん、骸。女性はそんな事を言うものではありませんよ」

(強いな…スペードさん)
骸の暴言にもめげず、スペードさんはにこやかだ。

「…姉さん…ツナちゃん。お邪魔だった?」
「そんな事ないよ!」
「クロームも一緒に、勉強しましょう」
「ヌフフ…ではごゆっくり」

スペードさんは、部屋を出ていき、クロームもテーブルへと座る。

「……あの色ボケジジィにも困ったもんです…すみませんね。綱吉君」
「おじいちゃんなら、大丈夫だよ。昔からあんな感じだったって言ってたし」
「若い頃から変態ですか………あんなんと血が繋がってるかと思うと、イラッとします」
(骸………悪いけどお前、スペードさんとそっくりだよ)


口に出せば絶対、意地悪されるので心の中だけにしておく。


「さて、気を取り直して宿題片付けますよ!」
「はい、姉さん…」
「はーい………」


こうして、夕方になるまでみっちりと勉強させられた。
流石に、半分は終わらなかったけれど三割ぐらいは終わったので、俺的には大健闘だった!

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あきゅろす。
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