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novel
1

ちょっとしたキッカケから私とカイトは近所の祭りに行くことになった

そして、今



「これ…どうするん?」



浴衣と格闘している
着付けなど習ったこともないし、浴衣もかなり久々に出した

四苦八苦してなんとかそれらしく着られた
よし、大丈夫……たぶん



「マスター、準備出来ましたか?」



着替えのためにキッチンへ押しやったカイトの声に返事をすると彼が入ってきた



「カイトは浴衣ちゃんと着られた?」



なんか慣れないね、などと言ったがカイトの反応がない
もしや私…袷が逆でしたか



「カ…カイト?私、なんか変?」
「…く」
「うん?」
「すっごく可愛いです!!!」
「かわ…っ!?」



どうやら浴衣姿は好印象だったらしい
悪い気はしないが可愛いなどとストレートに言われるとかなり照れる



「カイトも、似合ってるよ」



照れ隠しに話題を彼に向ける
会社から支給された浴衣はカイトのイメージカラーの青地に川のような流線が入ったものだ
紺の帯が大人しい彼に似合うなどと思った


行こうか、と声をかけて私たちは祭に出かけた




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