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novel
2

「で、カイトはどんな感じの服が好きな訳?」
「こだわりはないですよ」
「じゃあスカートにでもするか」
「…遠慮します」


冗談だよと笑っているが、一瞬本気な目をしてましたよ
マスターの思考は理解しかねます

とりあえず、2人でメンズのコーナーを見てまわる
時々マスターは立ち止まっては気になった服を俺に合わせ、気に入った物は買い物カゴへと放り込む

なんかカップルぽくていいなぁ、って思ってたが、よくよく考えれば手慣れすぎている
…マスターっているのかな、その‥好きな人とか…


「カイト?ボーとしてどうした?」
「え?あ、あの千聡がなんかこういうの手慣れてるなぁと思って」
「あぁ、だって慣れてるもの」


数トントラックが降ってきたらこんな衝撃なんだろうか


「…彼氏とかにしたり、ですか?」


動揺してなんか日本語が上手く出てこない
頭の中がグルグルする


「えっ、違う違う。父親だよ。あの人自ら服買わないからよく付きあってんの」


マスターの言葉を理解するまでにかなり時間がかかった
なんだ、森住さんか…
安心して体の力が抜ける感じがする


「あ、そうなんですか。俺てっきり‥」
「うん、だって私恋愛沙汰興味ないもの」


衝撃発言に次は俺の時間が止まった
マスターと出会って2日目なのに二度目のフリーズ

そんな俺に気づかず、マスターはレジへと向かう







前途多難にも程があると思います






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あきゅろす。
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