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宝珠遊戯


ベレッタの用意してくれたのは丈の短いフード付きのローブと帽子。

ローブとか返って怪しくないかと思ったんだけど、ザムルタートには術師ってのが一応人間にも居るからローブ姿は珍しくないらしい。

俺は深めに帽子を被って、蒼哉はフードの下に髪を隠す――ぶっちゃけると面倒なんだけど……ベレッタの配慮だし。

実際これだけで周りは気にならなくなるみたいだから不思議だな。



「ヴェローサは大きな街ではありませんが、主要な街への通り道沿いにあるので其れなりに栄えております。必要な物があれば此れを機に買い揃えますが」


見たことも無いような品物が店頭に陳列された大通りで、先を歩いていたベレッタが思い付いたように俺達を振り返った。

俺達は店先に並ぶ商品に向いていた視線をベレッタに移す――そんなに商品見てたかな?


「――僕は特には……強いて云うならノートとペンでしょうか…余っていれば後で貸して貰えますか?」


「――それは構いませんが。……怜斗様は?」



ベレッタに聞かれて俺は首を横に振る。

目は楽しんでるんだけど……俺も特に何も不自由してない。
逆に至れり尽くせり状態でいたたまれないっつーか…

「俺も別に何も…必要ないよ」

「――では、何かございましたらどうぞ」




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あきゅろす。
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