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宝珠遊戯
10


「…ここはヴェローサと云う街だ。では貴様達はどこの者だ?奇妙な服を着ているが…」



そんな名前の街は知らない。


制服を奇妙だと言われてしまう場所も。


あぁ……信じたく無いけどここは異世界ってところらしい。


こういう場合どうするべきなんだろうか……怜斗をちら、と見たら、座り込んだまま遠くを見てた。



逃げに行ったな――


「……ヴェローサ……ですか。僕達にもどうしてここに来てしまったのか解らないんですが――朝までは日本と云う所に居ました」


日本、なんて通じる訳もないんだけど、曖昧に誤魔化すのはどうせ後から苦労する。


警備兵(仮)が来たからだろうか……遠くにちょっとした人だかりが出来てる。


あーぁ、事が大きくなるな……




「……ニホン…?知らん名だな――取り敢えず一緒に来て貰うぞ。話はそこで聞く」


声の厳しさは変わらないけど、俺らが抵抗しなさそうだと判断したのか男の表情が少し柔らかくなった。


お堅い人間を落とすのは難しく無い――


何だかんだで優等生なんていらないレッテル頂いてる俺からしたらだけど。

警備兵の世話になるって事は……面倒な事になるかな。


まぁ、当てがある訳じゃないから、こんな場所で放置されると路頭に迷う……大人しく従うのが懸命かな。


俺はそう判断して頷こうとした――



「……解り――「承諾して頂いてはこちらが困ります、カーディナル」






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あきゅろす。
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