黒バスメンバーの嫉妬。
黄瀬君の嫉妬─after─
決めたんだ。
もう、迷わないと。
自分の道を進もうと。
全速力で階段をかけ上がって、彼の元へ走った。
「あ....青峰....っ....ち」
「....黄....瀬....?どうした...」
保健室に行くと、青峰っちがひとり、ベッドに座っている。
俺が来てすごく驚いた顔をしていた。
「....体調は....大丈夫っスか?
........赤司っち....は....?」
「おう、大したことはねえよ。
あぁ赤司ならもう帰ったんじゃないか?」
「え、恋人を置いて帰っちゃったんスか?」
俺がちょっと笑いながら話したことに、彼は真面目な顔をして答えた。
「....は?何言ってんだお前..........
まさか、 お前....俺と赤司が付き合ってるとか思ってたのか?!..」
「え?....違うんスか!?てっきり恋人かと....」
そして、彼が口にしたのは、想像もしない事だった。
「まず俺、好きな人いるし。...その事、赤司に相談してたんだよ。」
下を向きながらそう話す。
ふたりが恋人じゃなかったとは....という安心と嬉しさ以上に、「好きな人」という言葉がひっかかってしまった。
けど...
二人きりの保健室。
チャンスは今しかないと思った。
「あ、の...」
「なんだよ」
青峰っちは、顔を上げて俺の方をまっすぐ見る。
「俺...青峰っちの事......好き、なんス...」
心臓の音が、どんどん激しくなった。
同時に、涙も溢れてくる。
「黄瀬......」
とめどなく流れてくる涙を、青峰っちが拭ってくれた。
彼と目が合った瞬間、ふと我に帰る。
「あっ、わ、悪いっスw忘れてくれるとありがたいっス......」
意地を張った俺に、彼は─────
「俺だって......お前の事......」
そう言いかけて、俺の唇に、キスを落とした。
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