アクマ ある看守のぼやいた不平不満と証言、 *** それは妙な光景だった。16才から7年、看守をやってはいるが聞いたこともない事がだった。 * その日の朝、妙な命令を上司から受け、さる貴族のお坊っちゃまを悪魔の目と鼻の先までご案内するように言われたのだ。 そう廊の中に。 いままでそんなことは無かったのだが、いくら悪魔が魔具で力を吸われ弱り鎖で繋がれているとは言え、 悪魔なのである。 下手したら死ぬ。八つ裂きである なんでもいいが断りたかったが、そんなことは出来るはずもなく。上司から首から下げるだけでいいという結界の守りをもらい渋々、その貴族のお坊っちゃまをご案内しにいく事になったのだった。 上司いわく、その貴族のお坊っちゃまの要望らしい。 お坊っちゃまは自前で、護りのお守りを持っているらしく、貴族のお遊びに付き合う庶民の気持ちも考えろと泣き叫びたかった その上、その坊っちゃんの会いたい悪魔とやらが 契約者つまりご主人様を殺したことがある、あのアクマだったからもう正直、逃げたい。つか、ほんと嫌 まあ、なんしか この結界のお守りほんとに効くのだろうか、とビクビクしながら地下の牢に案内しに、今まで入ったこともない応接間とやらにむかったのである [*前][次#] [戻る] |